【いまから走りたい人へ】かのこ24歳 フルマラソン完走への道のり! その3 直せ!オーバーストライド 編

特集 かのこ24歳フルマラソン完走への道のり

フルマラソン完走を目指してランニングを始めたばかりの、かのこ。彼女の挑戦に密着しながら、走り方のヒントや、ランニングの魅力についてお届けします。“いまから走りたい人”に向けた情報が盛りだくさんです!

みなさんこんにちは、スポリートアンバサダーのキョウカです。フルマラソン完走を目指す初心者ランナー・かのこちゃんに密着する本企画。彼女の姿を通して“いまから走りたい人”に向けた情報をお届けします!

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前回TREATさんを訪れたとき、“1月中に60分間走り続けられるようになること”という目標を設定してもらいました。そこで、2月に突入したタイミングで途中経過を報告しに行くことに! 再び矢田夕子先生を尋ねました。

かのこちゃんはこの頃仕事が忙しく、なかなか走れる時間がとれていないみたいですが、きちんと走れるようになったのでしょうか……?

長い時間走り続けられる身体を目指して!

夕子先生 : どうですか? 走れるようになりましたか?

かのこ : 60分間続けて走れるようになりましたよ!

夕子先生 : おぉ〜!(拍手) 60分間でどれくらいの距離を走れましたか?

かのこ : 正確には測っていないのですが、家から2kmくらいのところにある銭湯までを、2往復はしているので……

夕子先生 : じゃあ、8kmは走れていますね。それだと、ペースは7分/kmくらいかなぁ。

かのこ : 出場する佐倉朝日健康マラソンは制限時間が6時間だから、序盤から7分ペースだと後半ペースが落ちたら間に合わなくなってしまいそうですよね。もっと速く走れるようにしなくちゃ……。

夕子先生 : 速く走れるに越したことはないですが、やっぱりかのこさんの場合は体力をつけていくことを最優先にしたほうがいいと思います。走れる時間もあまりとれないとのことなので、走り続けられる時間をのばすことに重点を置いて練習を続けましょう。

かのこ : ペースや距離のことはあまり考えなくていいんですか?

夕子先生 : 全部を一度にレベルアップさせようとすると負荷が大きくなってしまうんです。ケガのリスクを減らすためにも、今回のフルマラソン挑戦では、とにかく“時間”を基準にのばしていきましょう。

かのこ : わかりました!  まずはどれくらいの時間を目指せばいいですか?

夕子先生 : 2月中に2時間走れるようになるのが理想です。それで、3月の前半に3時間走を一度経験しておけたらベストですね。

かのこ : そんなに走り続けられるんやろか……こわいよ〜!

夕子先生 : ゆっくりでも、途中で歩いてしまっても構わないので、身体を動かし続ける時間をのばしていきましょう。

短い期間でなんとか60分間走れるようになったかのこちゃん。頑張りました! 初めのうちは足や股関節のあたりが痛くなったこともあったようですが、回数を重ねるうちに痛みも出にくくなったそうです。身体が少しずつ鍛えられている証拠ですね。前回教わったトレーニングの効果もありそうです!

また、通勤・帰宅の際には最寄駅から自宅まで猛ダッシュするようにしていたのだとか。走れる時間がなかなかとれないなかで自主的に行っていたトレーニング(?)ですが、夕子先生いわく「いい練習です!」とのこと。これからもダッシュは続けることになりました。(くれぐれも気をつけて!)

オーバーストライド改善のためのランニングドリル

今後の練習の方向性が改めてはっきりしたところで、ランニングドリルを教えてもらうことになりました。ケガのリスクを抑え、力を効率よく使って走るには、フォームの美しさが重要になってきます。ランニングドリルをトレーニングに取り入れて、きれいなフォームを目指しましょう!

ということで、すぐ近くの多摩川沿いにやってきました。いいお天気!

夕子先生 : ランニングドリルは、走る動作を細かく切り取った練習です。着地の瞬間、地面を蹴る瞬間……など、ひとつひとつ意識しながら繰り返すことで、きれいなフォームを身体に覚えさせましょう。まずは、フォームのチェックがてら軽く走ってみましょうか。

先生に見てもらったところ、やっぱりまだオーバーストライド気味だということがわかりました。そこで、腰を落とさずうまく脚を運べるようにするためのドリルをいくつか教えてもらうことに。今回は教わったなかから3つピックアップしてお伝えします。

マーチング

足をしっかりと上げて力強く足踏みをするイメージです。真下に足をつけることを意識します。慣れてきたらそのまま前へ。足を上げるときに腰が下がらないよう注意しましょう。腕もしっかり振るのがポイントです。背中側の筋肉も使うよう意識して、わきを開かず腕を振ります。

ポップ&フロウ

地面に着くのは両足同時に、足を上げるのは片方ずつ。コツをつかむまでちょっと頭がこんがらがってしまうかもしれません。こちらも、その場で動きを確認して慣れてきたら前に進みます。腰が落ちないように、まっすぐな姿勢をキープ!

ストレートレッグマーチング

足をまっすぐのばした状態でマーチングをします。足が真下に着くことをとにかく意識! こちらもその場で動きを確認したら前に進みましょう。脚を上げるとき腰が曲がらないように気をつけます。

ひと通り教わったあとは秘密兵器のベルトを装着させてもらいました。後ろから引っ張ってもらうので前傾姿勢で走りやすくなるのです! 足首からの前傾は、うまく脚を運ぶためのとても大切なポイント。しっかりと身体に覚えさせましょう。夕子先生のご主人・大(ひろむ)先生にも手伝っていただきました。

そして、最後にもう一度フォームを見てもらうと……
オーバーストライドが少し改善しました!

さらに身体を傾ける感覚もついたので、最初に走ったときよりもかなりのハイスピードになっていました。

「フルマラソン後半は疲れてフォームが崩れがちになるので、つらいときこそ今日やったように“前傾”を思い出してください」と、夕子先生。フルマラソン当日は、“前傾”と書いたボードを持ってかのこちゃんを応援しようかな……。

上手に身体を使って前に進む!

今日教わったランニングドリルをコツコツ繰り返せば、かのこちゃんのフォームも改善されていくはず。真下への着地と、腰を落とさないこと。そして、足首からしっかりと前傾することが大切ですね。

きれいなフォームで走ることは、効率よく力を使うことにもつながります。“長い時間走れるようになる”といった練習目標はもちろん、フルマラソン完走への大きな一歩になるのです。今後もかのこちゃんの挑戦を通して、“いまから走りたい人”に向けたお役立ち情報をお届けしていきます。次回もお楽しみに!

取材協力

TREAT
〒206-0002
東京都多摩市一ノ宮2-6-39 IMビル2・3F
最寄駅 : 京王電鉄京王線「聖蹟桜ヶ丘」駅より徒歩4分
TEL : 042-400-6397
http://treat-running.com/

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