Polar Vantage V2レビュー!ランニングウォッチ驚きの機能とは【編集部レビュー】
この記事では、ポラール・エレクトロ・ジャパン社から販売されている、Polar Vantage V2を編集部スタッフとSUB3ランナーが解説!
Polar(ポラール)社は、1977年にフィンランドで設立されたスポーツ用ウェアラブルデバイスのパイオニアブランドです。1982年に初のワイヤレス式ハートレイトモニター(心拍計)を開発した企業として計測技術の評価も高く、世界中のトップアスリートから支持されています。
ミニマルなデザインと、先進的なテクノロジーを兼ね備えた、プレミアムなマルチランニングウォッチ「Polar Vantage V2(ポラール ヴァンテージ ブイツー)」を使った感想を、スポリート編集部スタッフのトレーナー「ピカるん」と、目標達成型ランニングクラブ「頂プロジェクト」のSUB3ランナーに使ってもらい商品レビューします。
1, ランニングウォッチとは
2, Polar Vantage V2 製品概要
3, Polar Vantage V2 基本機能10選
4, Polar VantageV2 TOPモデルならではのテスト機能
5, Polar Vantage V2 最高のトレーニングパートナー!
6, おすすめポイント
7, 製品紹介
8, 協力メーカー
ランニングウォッチとは
まず基本の理解として、ランニングウォッチとはどんなものなのでしょうか。
ランニングウォッチとは、ストップウォッチ機能やラップタイム測定機能を使い、走ったタイムなどを記録したりと、ランナーをサポートしてくれる、ウェアラブル(体に装着する)デバイス(装置)の一種です。
従来は時計の機能に加えて、タイムを測ったり、ラップを測る機能が付いているものでした。しかし、最近ではGPS機能が搭載されており、走った距離やルートを表示したり、手首の血流などから心拍数などを測定してくれたり、ランニングフォームの測定や、VO2MAXの測定などと、パフォーマンスアップに役立つ様々な測定ができるモデルまであります。
自分自身の走りを客観的にデータとして見ることにより、今まで気づかなかった弱点や課題点などが見つけやすくなります。また、トレーニングの成果や蓄積が目に見えるので、モチベーションアップにも繋がってくる便利なアイテムです。
Polar Vantage V2 製品概要
今回ポラール社のプレミアム・マルチランニングウォッチ「Polar Vantage V2」を使う機会をいただきました。こちらのモデルはポラールのランニングウォッチの中でも、トップアスリートも愛用するプロレベルのトレーニングにも対応した最上位機種となります。
まずは Polar Vantage V2 の製品概要についてご紹介していきます。
付属品・同梱物の紹介
基本スペック
重さ:52g
サイズ:直径47mm×厚さ13mm
操作:カラータッチディスプレイ+5ボタン
防水:100m防水
持って着けた感想として、軽い!着けていないと感じるくらい軽いです。
外し忘れて一緒にお風呂などに入ってもしまいそう。ですが、もちろん完全防水なのでお風呂でも安心!
サイズは、文字盤サイズは違和感なく使える大きさ。厚みは少しありますが邪魔な感じはなく、むしろボタンが押しやすいです。
画面はタッチパネル式とボタン操作式の両方になっています。ランニングの際に、問題なく使用できるか少し不安だったのですが、トレーニング中はタッチパネルの誤作動を防ぐためにボタン操作のみとなっていたので問題ありませんでした!
総重量が52gとかなり軽量なモデルとなっています。アスリートは少しの違和感も気になると聞きますので、この軽さというのは非常に大事なのだと思います。
付属品は、「Polar Vantage V2本体・USB充電ケーブル・シリコン製リストバンド(M/Lサイズ)」の3つが入っています。
リストバンドはしなやかで柔らかく、手首に優しくフィット。着け心地が抜群です。穴の数も多いので、サイズ調整もしやすい。また、日常的に心拍や睡眠を計測したい方にも快適に装着できる着け心地です。
横幅の広いボタンなので、手袋やグローブをした状態でも押しやすく、トレーニング時も誤動作することなく押すことができるのが嬉しい。
本体の素材は、高い軽量性と耐久性を誇る、グラスファイバー強化ポリマーを使用した、航空機用アルミニウム合金。
さらに、指紋防止コーティングを施したゴリラガラスレンズとなっており、一般的なガラスよりも強度の高いガラスです。
また、アメリカ国防総省が制定した、厳しい評価基準のミニタリー基準の耐性テストをクリアしています!
5つのボタンの機能
ランニングウォッチ Polar Vantage V2 には、5つのボタンがついています。
それでは、5つのボタンの機能についても説明していきます。
・通常時
左上ボタン:ライト機能
左下ボタン:メニュー表示
右上ボタン:選択UP
右下ボタン:選択DOWN
右真ん中ボタン:決定やスタート
・トレーニング時
左上ボタン:メニュー表示
左下ボタン:一時停止
右上ボタン:選択UP
右下ボタン:選択DOWN
右真ん中ボタン:ラップタイム
Polar Vantage V2 はタッチスクリーン式ですが、トレーニング中はタッチパネルはロックされボタン操作になるため誤作動を防げます。直感的にわかりやすいボタン配置なので、迷いがなくて使いやすかったです。
スマホアプリ「Polar Flow」をインストール
ポラール製品はスマホアプリ「Polar Flow」があります。
PolarVantage V2 を連動させることで、1日の平均歩数や、歩いた平均距離、消費カロリーなどをデータとして残すことができます。また、各種のトレーニング結果を分かりやすく表示してくれます。
ポラール社の製品を使う場合はインストールして使うのが良いでしょう!
▼「Polar Flowモバイルアプリ」インストールはこちら
「Polar Flow」Android版
「Polar Flow」iOS版(iphone)
Polar Vantage V2 基本機能10選
ここからは、気になる Polar Vantage V2 の基本機能10選について解説していきます。
① ウルトラロングバッテリーライフ
ポラールのバッテリーはトレーニングやレース中に電池切れにならないよう、長持ちするように設計がされています。Polar Vantage V2 は、継続的に心拍数計測機能を使用した場合、バッテリーは最長7日間持続します。
高精度なGPS機能と手首での心拍計測によるトレーニング時は最大で40時間、2分に1度のGPS計測かつ心拍計測オフの省電力設定時は最大で100時間持続します。超ロングディスタンスなレースでも途中で充電が途切れることなく使えそうです。
② 全地球航法衛星システム「GPS、GLONASS、Galileo、QZSS(みちびき)」
全世界どこにいても、位置情報をキャッチできる技術で、内蔵GPSが、GPS、GLONASS、Galileo、東アジア、オセアニア地域利用で特化した、QZSS(みちびき)などの衛星システムと連動し、スピード、距離、ルート、世界中どこにいても、精度の高いデータを取得することができます。
QZSS(みちびき)について
準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システムのことで、英語ではQZSS(Quasi-Zenith Satellite System)と表記します。
準天頂軌道は、日本での利用に適したユニークな軌道になっています。通常の静止衛星は赤道上に位置しますが、その軌道を斜めに傾け、日本の真上を通る軌道にしています。時間帯や場所を選ばず、GPS衛星と互換性を持ち、GPS衛星と一体で利用することができる「みちびき」は、どこでも利用できる安定した衛星測位サービスを実現するため、2018年11月にスタートし、衛星測位のサービス環境が劇的に進化しました。
※GPS(Global Positioning System)は、アメリカ合衆国によって運用されている衛星測位システムのこと
※GLONASS(Global Navigation Satellite System)は、ロシアの宇宙軍によって運用されている衛星測位システムのこと
※Galileo(ガリレオ)は、EUによって運用されている衛星測位システムのこと
※QZSS(みちびき)は、日本によって運用されている衛星測位システムのこと
③ 光学式心拍数計測テクノロジー
ポラールと言えば心拍計のメーカーとして歴史ある企業です。そのため、心拍数計測の信頼感は非常高いものがあります。
「光学心拍数計測テクノロジー」は、時計の裏面についている3色10個のLEDによって、手首から心拍数を計測します。心拍計測の仕組みとしては、LEDの光を皮膚下の血管に当て、返ってきた光の量を計測します。その光の量で血管の収縮、拡張が分かります。これを連続して計測することで、血管の状況が分かり心拍数の判断をしています。ポラール社では、このLEDを3色にしてLEDの数も多く搭載することで、より多くのデータを取得して非常に高精度の測定を実現しています。
アスリートのような、身体を追い込むような状況においても高精度の測定ができるというのが、ポラールが支持される一つの理由と言えます。
また、ウォッチ型の光学式心拍数計測の利点は、どこでもスピーディーに計測できる点です。1日中手首につけているだけで、ランニング中はもちろんのこと、サイクリングや通勤中、ランチタイムなどでも、常に心拍数を確認することができます。
④ ルートと標高プロファイル
「標高プロファイル」表示は、登録したルートとGPSの現在地情報から、進捗状況と標高状況が分かり、走ってきたルートの標高(上り、下り)や、現在地からゴール地点までの距離、この先の地形(登り、下り)が表示されます。ゴールまでのペース配分などを予測して走ることができます。
標高プロファイルはルートを登録しなくても利用でき、その場合は、走ってきた距離と標高(上り、下り)を表示します。また、ルートを登録すれば、ウォッチ上にラインでルートを表示することができ、komootというアプリを利用してルートを登録すれば「ガイド付き」でルートをナビゲーションしてくれます。
現在位置と目的地までの距離がわかるので、客観的にルートの様子が掴みやすく、さらに、トレーニング中の進捗状況のチェックも可能となり、安心してアクティビティに取り組めます。
▼「komoot」について
https://support.polar.com/ja/komoot
⑤ トラックバック機能
「トラックバック」とは、走って来た道を辿りトレーニングを開始した地点へ、戻るルートを案内してくれる機能のことです。
トラックバック機能は2種類あり、「トラックバック(来た道を戻る)」、「スタート地点に戻る(直線ルートで戻る)」があります。状況によって使い分けましょう。
トラックバック機能は、トレーニングセッション開始後にセットすることができます。ですが、一定以上の距離を進んでからでないと、使い始めることができません。
※スポーツプロファイルで使う場合は、GPS機能をオンにしておく必要があります
⑥ リカバリーPRO
「リカバリーPRO」は予想するのではなく、実際に日常的かつ長期的に行ったトレーニングと回復状態のバランスをモニタリングして、その結果をもとに回復度を数値化してくれます。
リカバリーPROは別途、胸に装着する心拍センサー「Polar H10」が必要になります。心電を計測する起立試験を実施することでより正確な回復状況を確認します。
そのため、しばらく使い続けることが必要ですが、データが蓄積されればトレーニングや日々の仕事の疲れ、睡眠不足によるストレスなどから、ワークアウトを続けても良い状態かを判断し、個々に合わせたガイダンスを提供してくれます。
※リカバリーPROには、チェストストラップ付きの心拍センサー「Polar H10」が別途必要となります。
製品Webページ:POLAR H10 心拍センサー
⑦ トレーニングロードPRO
トレーニングを行うと、必ず身体に負荷がかかってきます。「トレーニングロードPRO」があれば、心肺系と筋骨格系の両方へのトレーニング負荷を知ることができ、それらを数値化しデータとして残すことができます。
また、自覚的な運動負荷では、どのくらい疲労しているかを評価できます。
ひとつ前で説明した「リカバリーPRO」と一緒に使用すれば、トレーニングと回復のバランスをとることもできます。
⑧ 三大栄養素別消費エネルギー
「三大栄養素別消費エネルギー」とは、トレーニング中に使用したエネルギー源を三大栄養素である「炭水化物・タンパク質・脂肪」に分け、セッション後に総カロリー消費量をパーセンテージで示します。
エネルギー消費の内訳を確認できることで、トレーニング強度の変化がエネルギー消費量に及ぼす影響を把握することが可能になります。また、長時間のトレーニングセッション時に、主要エネルギー源の値にどのような変化が生じるのかという点も確認できます。
⑨ Fuel Wise(栄養補給リマインダー)
「Fuel Wise」とは、トレーニングやイベントの最中、効率的に栄養を摂取するための、ガイダンスを提供してくれます。
ベストな記録を残すためには、炭水化物とドリンクの体内への補給が必須です。FuelWiseなら、ガイダンスにしたがってエネルギー補給をすることで、適度なエネルギーレベルを維持し、運動中に必要な水分補給することが可能になります。
Fuel Wiseでは「スマート炭水化物リマインダー」と「ドリンクリマインダー」、2種類のリマインダーを設定できます。
スマート炭水化物リマインダー
トレーニング中のエネルギー消費量をモニターしながら、炭水化物の実際の消費量を推測し、自動栄養補給リマインダーの通知内容に反映させ、フィニッシュ地点まで十分なエネルギーレベルを維持することができます。
ドリンクリマインダー
自分で選んだ間隔でリマインダーをセットでき、定期的に水分補給を促すことが可能です。
⑩ 睡眠モニタリング
「睡眠モニタリング」は、手首に装着して寝るだけで睡眠の質(睡眠ステータス)、神経がどの程度沈静化したか(自律神経ステータス)を自動的に計測してくれます。
回復状態を促進するのに重要な役割を果たすのが、睡眠です。身体の回復機能の多くは、体内で睡眠中に行われます。
また睡眠は心的な側面から見ても、回復過程で重要な意味を持っており、睡眠量や睡眠の質は、学習能力や記憶力、さらにモチベーションなどにも確実に影響をもたらします。
睡眠中に、体内では、浅い眠り、深い眠り、レム睡眠の3つのステージのサイクルが繰り返されています。浅い眠り、深い眠り、レム睡眠の3つのステージのサイクルが繰り返されています。
睡眠モニタリングは、睡眠中の心拍数と心拍変動(心拍のゆらぎ)を計測して、交感神経、副交感神経のどちらが優位になっているかも計測することができます。これにより、精神的な回復具合を見ることができます。
「睡眠スコア」のスケールは1~100で、典型的な睡眠スコアは70~85です。100に近くなれば、なるほど良い結果と言えます。各ステージの睡眠時間を把握することができ、睡眠の悪影響を及ぼす可能性のある要因の特定をすることにも役立ちます。
Polar VantageV2 TOPモデルならではのテスト機能
Polar Vantage V2 は最上位のランニングウォッチとして、このモデルにしか搭載されていないテスト機能があり、大きく2つ「リカバリーテスト」と「パフォーマンステスト」に分けることができます。
リカバリーテスト
脚力回復度テスト・起立試験を使って、状況を詳しく分析し、回復を促し、日々のコンディションのチェックを行います。
パフォーマンステスト
ランニングやサイクリングのパフォーマンスを記録し、そのデータを基に現在のトレーニングゾーンの心拍数、スピード、パワーレベルへ最適化されます。また、進捗状況を記録、確認することもできます。
それでは、これらについて①〜④で解説していきます。
① 起立試験
起立試験は、トレーニングと回復のバランスを測る方法の1つで、オーバートレーニングの防止にも役立ちます。
これらの測定は、心拍数変動値と心拍数測定値をベースに測定しています。
また、起立試験は、リラックスした姿勢で座ったり、ベッドに横になったりすることができ、行うときは、位置は常に同じ姿勢である必要があります。
起立試験のやり方
① 起立性テスト> HRセンサーでテストを開始を押します。
② 2分間続くテストのこの最初の部分の間は動かないようにします。
③ 2分後、時計はビープ音を鳴らし、スタンドアップが表示されます。
④ 立ち上がって、時計が再びビープ音を鳴らし、テストが終了するまで、さらに2分間立ったままにします。
これで測定完了!
左下の戻るボタンを押すと、どのフェーズでもテストを中断できます。その場合は、キャンセルされたテストが表示されます。
時計が心拍数信号を受信できない場合は、「テストに失敗しました」と表示されます。
その場合、心拍数センサーの電極が濡れていること、およびテキスタイルストラップがぴったりとはまっていることを確認する必要があります。
このテストでは、5つの異なる心拍数と心拍変動の値を得ることができます。
1, HRレスト: 横になった時の平均心拍数
2, HRV休息(RMSSD休息):横になった時の心拍変動
3, HRピーク:立ち上がった後に発生する最も高い心拍数
4, HRスタンド:静止時の平均心拍数
5, HRVスタンド:静止時の心拍変動
テスト結果の見方
テストの結果は、起立性テスト>最新の結果で時計の最新の結果で確認できます。
(HRレスト、HRピーク、およびHRスタンド値と平均値との差は、最新の結果の横の括弧内に表示されます。)
※起立試験には、チェストストラップ付きの心拍センサー「Polar H10」が別途必要となります。
製品Webページ:POLAR H10 心拍センサー
② 脚力回復度テスト
脚力回復度テストとは、トレーニングからの脚の筋肉の回復具合や瞬発力向上の度合いを見るのに役立ちます。
スピード及び、筋力トレーニングを始めるにあたって、コンディションが整っているかをチェックできます。
場所を選ばすに簡単にできるテストで、ポラールウォッチだけでテストを実地できます。
※ケガ、病気を患っている時はテストを行わないでください。
脚力回復度テストのやり方
テスト > 脚力回復度テストから、スタートを選択します
① 腰に両手をあて、背中と脚を伸ばして立ちます。
② ビープ音が聞こえたら、まず素早くしゃがみ、そして勢いよくまっすぐ上にジャンプします。(ジャンプにあてる時間は40秒間です。)
③ 毎回ジャンプする前にお待ちくださいとメッセージが表示されます。ジャンプの文字が表示されるまで待ちます。ジャンプするタイミングの前にビープ音が鳴ります。
④ 3回のジャンプが終了すると、テスト完了と表示されます。
これで測定完了!
テスト終了後、各ジャンプの高さ、3回ジャンプの平均値を確認できます。
テスト結果の見方
テストの結果は、テスト > 脚力回復度テスト > 最新の結果で確認できます。
一般的にご自身のベースラインよりも、明らかに低い場合、脚の筋肉の回復が十分ではないことを表します。
脚の筋肉がまだ回復していない場合とは、以下の状態を指します。
- ベースラインが28cm、またはそれ以上の時:ベースラインよりテスト結果が7%、またはそれ以下である場合。
- ベースラインが28cm以下の時:ベースラインよりテスト結果が2cm以上低い場合。
スピードと筋力の回復レベルは、アイコンとフィードバックで表示されます。回復済みであればグリーン、何か問題が見られる場合はオレンジ、まだ回復できていない場合はレッドとなります。
③ ランニングパフォーマンステスト
ランニングパフォーマンステストは、ランニングスポーツにおいて、ランナーが自身の進捗状況を把握し、自分のトレーニングゾーン(心拍数、スピード、パワーゾーン)が確認できるよう開発されたツールです。
テストを定期的に実行することで、効率の良いトレーニングを計画することができます。また、ランニングパフォーマンスの変化をチェックすることが可能になります。テストでは徐々に追い込むように強度を上げていきますので、ケガ、病気を患っている時はテストを行わないでください。
ランニングパフォーマンステストのやり方
① テスト > ランニングテスト > 開始時のスピードから、スタートポイントのスピードを設定します。開始時のスピードは、4~10分/kmの範囲内で設定してください。
② テストの概要をチェックします。テスト開始の準備ができたら、次へを選択します。
③ 健康状態に関する質問に答え、確認項目をチェックし、プレトレーニングモードに移ります。
④ 適当なインドアまたはアウトドアのランニングを伴うスポーツプロファイルを選択します。腕時計がGPS衛星シグナル(GPSアイコンがグリーンに変わります)と心拍数を検出するまで、プレトレーニングモードのままで待機してください。
⑤ 表示画面かOKボタンを押して開始します。腕時計の指示に従って進めてください。
⑥ テストはまずウォームアップフェーズ(~10分)からスタートします。
⑦ しっかりとウォームアップしたら、テスト開始を選択します。
※テスト中:一定のペースで目標スピードに近づくために、青字で表示される数値にできるだけ従ってください。白字の数値は現在のスピードを表します。速すぎたり遅すぎたりペースが乱れると、腕時計からアラーム音がなります。
これで測定完了!
テスト結果の見方
テストの結果は、テスト > ランニングテスト > 最新の結果で確認できます。
最大有酸素パワー(MAP)、最大有酸素スピード(MAS)、最大酸素摂取量(VO2max)をチェックできます。
さらに、マックステストを実行すれば、最大心拍数(HRmax)の値も知ることができます!
最大有酸素パワー(MAP)
身体が摂取できる酸素量の最大値(VO2max)に達する時の最低運動強度です。最大有酸素パワーは通常、数分しか維持することができません。
最大有酸素スピード(MAS)
身体が摂取できる酸素量の最大値(VO2max)に達する時の最低運動強度です。最大有酸素スピードは通常、数分しか維持することができません。
最大酸素摂取量(VO2max)
最大限の身体能力を発揮している時に、身体が最大限に摂取できる酸素の量を示します。
④ サイクリングパフォーマンステスト
サイクリングパフォーマンステストでは、60分間維持できる最大平均パワーを測定します。
これは、機能的体力閾値(FTPテスト)として知られるもので、サイクリングパワーゾーンを確認することができます。自分のパワーゾーンを把握することが、トレーニングの効率化につながります。こちらもランニングパフォーマンステストと同様に、徐々にスピード強度を上げていくテストになりますので、体調のすぐれない時などはテストを行わないでください。
※機能的体力闘値とは、60分間の全力走行で維持できる最大パワーのこと
サイクリングパフォーマンステストのやり方
① 腕時計上でテスト > サイクリングテスト > 時間から、20分、30分、40分、60分のいずれかを選んでください。
② そしてテスト > サイクリングテスト > スタート画面からスクロールダウンし、テストの概要をチェックします。テスト開始の準備ができたら、次へを選択します。
③ 健康状態に関する質問に答え、確認項目をチェックし、プレトレーニングモードに移ります。
④ 表示画面かOKボタンを押して開始します。
⑤ しっかりとウォームアップしたら、テスト開始を選択します。
⑥ テスト中ずっと維持できるであろう最大パワーまでスピードを上げていきます。
テストフェーズは設定済みの時間に達すると終了します。
テスト後、クールダウンフェーズを実行することをおすすめします!
テストの概要では、あなたの機能的体力閾値(FTO)のパワーをワット数で、また最大心拍数 、最大酸素摂取量 (VO2max)も表示します。
テスト結果の見方
テストの結果は、テスト > ランニングテスト > 最新の結果で確認できます。
Polar Vantage V2 最高のトレーニングパートナー!
実際に使ってみて、Polar Vantage V2 が、SUB3レベルのランナーにも十分使える最高のトレーニングパートナーになり得ることを感じました。これは走力うんぬんというより、きちんと継続的に運動をする方であれば有意義なデータをたくさん集積できるので、とても役立つアイテムになるのだと思います。ぜひ使う際には、毎日なるべくたくさん使って自分をモニタリングすることで使いこなしてもらいたいです!
たくさんの機能を紹介しましたが、今回SUB3ランナーが使って気に入った「睡眠モニタリング」と「ランニング計測」の機能を2つ実際の画面とともにご紹介します。
1、睡眠モニタリングのチェック
とある1日の睡眠計測データについてご紹介します。Polar Vantage V2を寝ている時につけっぱなしにして、寝ることで計測することができます。
「睡眠時間」は、「5時間28分」ですが、実際に寝れている時間は「4時間55分」でした。
その内の、33分間は、睡眠を中断していました。33分も寝れていないなんて。。
これは、自分自身では絶対に気づくことのできません。この時計すごい!!
「実際の睡眠時間」が90%であるのにもかかわらず、睡眠スコアが50点とかなり低いです……
平均的な睡眠スコアは70~85なので、下回ってしまっています。
「睡眠の継続状況」は、1~5のスコアで計測していますが、半数の2.5以上の2.9だったので、まだ良い方だと思います。安心しました。笑
睡眠の改善について、ポラールの提案では
- 就寝時のルーティーンを決めて守る。
- アルコール・カフェインの摂取や喫煙を避ける。
このような点に気をつけて、いくと良いとのことなので、一度生活習慣を見直して、睡眠の質を向上していこうと思います!
2、実際のランニングを計測
この日は約20kmほどランニングして、運動時間が1時間45分で、978kcal消費しています。
心肺運動負荷(TRIMP)は60分間のトレーニングの値は、通常70から130ということで、今回は約1時間45分ほど運動したのでかなり高い値の291が算出されました。
筋肉負荷の平均は、700~1400なので、1480はかなり筋肉に負荷がかかっていますね!しっかりと休まないと、オーバートレーニングになってしまう……
使用エネルギーの内訳は、炭水化物69%、タンパク質6%、脂肪25%になっています。
この2つのデータを見て推測できることは、心拍数が146以上で運動している時に、炭水化物を使用している割合が高く、146以下だと脂肪が多く使われている点です。
運動時の使用エネルギーでタンパク質がほとんど使われていないから、食事から取らなくていいやと思いますがそうではありません。
タンパク質は、筋肉や皮膚、髪の毛、爪などを作っている重要な栄養素です。なので、必ず食事から摂取しなくてはいけません。
また、脂肪は、悪者として扱われることが多いですが、細胞膜やホルモンなどの構成成分として重要な役割を果たしているので、体の中になくてはならない栄養素です。
どの栄養素もバランスよく摂取することがとても大切になってきます。
食事で摂取するエネルギーと、運動で使用するエネルギー、それぞれの役割を理解し、自分自身に合ったバランスを考えて摂取すると良いでしょう。
おすすめポイント
スポリート的おすすめポイント
TOPモデルらしいランニングパフォーマンス向上のための機能が盛り沢山!
自分のパフォーマンスを測れるので、日々のトレーニングの質の向上や、弱点や課題の解決に繋がると思います。筋肉の「疲労度」や「回復度合い」を測れるテストも優秀で、怪我防止につながります。もちろんサイクルなどランニング以外のスポーツにもおすすめです。
また、いまや必須の機能となった「心拍計」は、ポラールがパイオニア。品質の信頼性が高いので安心しておすすめできます。
計測のプロフェッショナルとして、普段は簡単には測ることのできない、「睡眠の質」を睡眠モニタリングで客観的にデータとして見ることもできるので、より良い生活習慣を目指せるようになるかも!
頂プロジェクトSUB3ランナー的おすすめポイント
GPSウォッチは各社色々と使ってきましたが、基本操作としては某G社と変わらないので、迷いも無くとても使いやすかった。
タッチパネル式はランニング中にちゃんと使用できるか少し不安でしたが全く問題なかった。
全体的に画面の表示も見やすく、かなり昔に使用したことがあるPolarモデルと比べると、GPSの反応が格段に良くなっている印象。また、さすが心拍計のメーカーであるため、心拍数計測の信頼感は抜群!
ウォッチの重さについては特に気にならなかった。日常的に着用してみると若干ストレスはあったものの気になったわけではない。
【気に入った点】
消費カロリーなどを取れる情報は活用できる。今回できなかったが、期間を長めにデータが取れると身体作りに色々と活用できそう。フェイスウォッチも変えられるのが良かった。またベルトの質がかなり良いと感じました。
【気になった点】
タッチパネルの耐久性はどの程度なのかは気になった。長期に使ってみないと分からないが、アナログなボタン式の方が安心感はある。
画面のガラス強度も実際どの程度かは気になった。ウォッチ全般に言えるが、保護シールを貼っていないと傷ついてしまいそうな不安感があります。
【ランナーにオススメする点】
ズバリ心拍数の計測。かなりハードなトレーニングを行った際にもきちんと測定できるのはポラールだけな気がする。またLEDも3色10個の搭載もあり、製品全体にとても信頼感があるのでお勧めできます。
製品紹介
製品名:Polar Vatange V2
色:ブラック&ブラック、シルバー&グレーライム、ブラック&グリーン、レッド
サイズ:M/Lのみ(手首周り145~215mm)
バッテリー容量:346 mAh Li-pol(リチウムポリマー)
バッテリー持続時間:トレーニングモード:最大40時間(GPSと手首型心拍計機能使用時)、時計モード:最大7日間(継続的な活動記録と手首型心拍計機能使用時)、トレーニング中に省電力モードで使用時:最大100時間
操作:カラータッチディスプレイ+5ボタン
総重量:52g
リストバンドなし:34g
サイズ:直径47mm×厚さ13mm
防水:100m防水 (WR100)
希望小売価格:76,780円(税込)
セット内容:Polar Vantage V2、USB充電ケーブル、シリコン製リストバンド、 スタートガイド
協力メーカー
社号:ポラール・エレクトロ・ジャパン株式会社
ポラールサービスセンター Email: info.jp@polar.com