【独占インタビュー】プロランナー福田穣選手が所属する“世界最強のマラソン軍団” NN Running Teamとは?

特集 福田穣選手独占インタビュー

スポリートがサポートしているプロランナーの福田穣選手は、あのキプチョゲ選手も所属する“世界最強のマラソン軍団”『NN Running Team』に日本人初の選手として所属することが決まりました。今回は、日本ではまだあまり知られていないNN Running Teamの紹介と、福田選手がチームに所属することになった経緯や今後に向けた意気込みを聞いたインタビューをお届けします!

福田選手のこれまでの陸上人生について聞いたインタビューはこちら!

NN Running Teamとは?

NN Running Teamは、2017年に結成されたチーム。
オランダの保険・金融企業である「NNグループ」と、ナイキがメインスポンサーとなり、世界15カ国60名ほどの選手が所属する“世界最強のマラソン軍団”です。
ケニア、エチオピア、ウガンダに拠点を持ち、活動しています。

男子マラソン世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ選手や、マラソン歴代2位のケネニサ・ベケレ選手、歴代3位のビルハヌ・レゲセ選手、マラソンヨーロッパ記録保持者、20000m世界記録保持者のバシア・アフディ選手らを筆頭に、結成以降世界中の大会にてタイトルを席巻。正真正銘、世界トップ選手が集うチームなのです。

そして、2020年には日本人初、男子ではアジア人初の所属選手として、スポリートもサポートしている福田穣選手がチームに加わりました!
ここからは、福田選手がチームに所属することになったきっかけや、これからに向けての意気込みをお届けします。

福田選手NN Running Team所属発表会見

がむしゃらに食らいつく環境で、新しい進化を遂げたい

──福田選手がNN Running Teamに所属することになった経緯を教えてください!

NN Running Teamができた当初から世界トップクラスのすごい選手たちが所属していることは知っていたので、憧れる気持ちはありました。自分が所属したいと思うきっかけになったのは、2020年に出場した別府大分毎日マラソン。ペースメーカーとしてNNの選手が参加していて、ゴール後の交流会で話す機会があったんです。やっぱりNNにはすごい選手がいるんだな、強いチームだなという印象を持ちました。それで「自分が憧れているチームに所属できたらどれくらい成長できるだろう?」「高校に入学したころのように、自分よりもはるかにレベルの高い選手に囲まれて、がむしゃらにもがきながら食らいついていくような環境に身を置いたら、また新しい自分に進化できるんじゃないか」と考えるようになったんです。
僕は昔から「思い立ったが吉日」なところがあるので、エージェントさんに「僕が本気で入りたいと言ったら入れるものなんですか」と声をかけさせてもらいました。幸運にも、チームが日本人選手を求めていたタイミングだったことも重なって、所属できることになりました。

──今後は、ケニアと日本の2拠点でトレーニングを重ねていく予定とのことですが、ケニアでの生活にはどんな期待を持っていますか?

ケニアは標高が高いですよね。僕も合宿で標高の高い場所でトレーニングすることはありますが、やっぱり普段から高いところで生活している人には心肺能力がかなわないんです。これからケニアで暮らす期間が長くなるにつれて、心肺機能から変わってくれるのではと期待しています。それから、チームメイトの練習内容をアプリを通じて見たりすると、聞いたことのないような練習をしている選手がたくさんいるんです。本当に、NNでの練習のひとつひとつが新鮮で、新しい視点を与えてくれそうだと感じていて、向こうで練習できるのを今から楽しみにしています。

ケニアでの生活に期待

──これからNN Running Teamの一員として、どんなふうに成長していきたいですか?

NNの選手たちは、当たり前に2時間5分を切ってくるくらいの練習をやっています。僕の今の自己ベストは2時間9分52秒で、8分台はタイミングが合えば今の自分にも狙えるという自信があるのですが、7分台から先を目指すにはもう1段階、強さをつけないといけない。それでもNNのなかでは「7分台だからなに?」「アジア人にしては頑張ってるね」という感じだと思うんです。これを良い刺激と捉え、先程もお話したように僕が高校に入って自分が「井の中の蛙」だったと思い知らされてから大きく成長できたように、壁を破っていきたいですね。
世界の頂点に立つ人たちが身近にいる環境で、トップレベルの走りや生活スタイルが、僕にとっての当たり前になっていけばいいなと思います。生活環境や考え方から「自分はこれだけのことをやってきた」と自信を持てるようになりたい。そして、自然とあとから記録がついてくるようになるのが理想です。

今後の福田選手のNN Running Teamの一員としての活躍に期待!

福田穣 公式ページ

プロフィール

  • 福田 穣

    1990年12月31日生まれ。玉名中(熊本)→大牟田高(福岡)→国士舘大(東京)→八千代工業(埼玉)→西鉄(福岡)→NN Running Team 高校2、3年時に全国高校駅伝に出場。国士舘大では2年時に全日本大学駅伝、3年時に箱根駅伝に出場。全日本実業団駅伝には計7回出場。2016年にびわ湖毎日マラソンで初マラソンを経験。2017年北海道マラソンで3位入賞、2018年ゴールドコーストマラソンでは2時間9分52秒を記録し3位(日本人2位)をマーク。2018年福岡国際マラソンで7位に入りMGC出場権を獲得。2019年MGCでは22位。同年12月の福岡国際マラソンにてMGCファイナルチャレンジに挑戦し、オリンピック出場権は逃したものの2時間10分33秒で3位入賞(後に繰り上げで2位)を果たした。2020年8月、西鉄を退社しプロランナーに転向。世界最強のマラソン軍団『NN Running Team』への所属も決まった。 PB: ハーフ1時間2分25秒/フル2時間9分52秒

  • スポリート編集部

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