【大学生の挑戦】ふみか20歳&そうた22歳フルマラソン初完走を目指して その5「ふみかそうた、己の力を知る」

特集 ふみか20歳&そうた22歳フルマラソン初完走を目指して

大学生のふみかちゃんとそうたくんの、フルマラソン挑戦を応援する本企画。今回は、『SPORTS SCIENCE LAB』でランニングアビリティ測定を体験しました。二人の身体データの現在地やいかに!

前回、始めての20kmランを無事に走り終えたふみかそうた。
ちょっぴり自信がついたとともに新たな課題も見つかったところで、一度自分たちの走りを見直しつつ専門家にアドバイスをもらいに行ってみることにしました。
そこで訪れたのは、ランニング専用トレーニングジム『SPORTS SCIENCE LAB(スポーツサイエンスラボ)』。「科学的根拠に基づいたトレーニング」の提供をコンセプトに、初心者から熟練者まで幅広いレベルのランナーをサポートしています。

今回は、ここで「ランニングアビリティ測定」をさせてもらい、ふみかそうたの走りの現状を知りたいと思います!

さっそく測定開始!

ランニングアビリティ測定は、専用のトレッドミルで行われます。

まずはウォーミングアップで軽く走ってから

心拍計と、呼気からデータをとるためのマスクを装着して…

時間の経過とともにスピードアップしていくトレッドミルの上を、限界ギリギリまで走る!!!

そうた氏も同じように測定。限界が来たら手をあげて合図します。

「きつかった〜〜! バスケの練習を思い出す…」

「……(力を出し切った感)」

全力で走ってぐったりしていたかと思えば、置いてあったカレンダーの松岡修造さんの言葉に元気をもらい超回復を遂げたふみか氏

「ランニングアビリティ測定」は、心拍数や呼気からデータをとって、VO2MAXやAT値などを算出してくれます。身体の状態を数値として把握することで、自分の強みや弱点も見えて、今後の目標設定や練習メニューの組み立てに役立てられるのです。

「ランニングアビリティ測定」については、こちらの記事もぜひご覧ください。

ふみかそうたの測定結果は果たしてどうだったのでしょうか?
さっそくみてみましょう!

なんだかんだポテンシャルの高いふみかそうた

ふみかそうたの測定結果が出たとのことなので、ここからはSPORTS SCIENCE LABランニングコーチの新田良太郎さんにデータの説明&アドバイスをいただきました!

新田さん : 今回の測定結果によると、お二人の「フルマラソン予測タイム」は… ふみかさんが5時間8分、そうたさんが3時間48分でした!

ふみかそうた : お〜

新田さん : この予測タイムはあくまでも現時点でのものなので、これから大会本番まで練習を重ねればまだまだ力を伸ばしていけるはずですよ。ここからは、この予測タイムに関連する測定データについてと、これからのトレーニングについてご説明しますね。

ふみかそうた : よろしくお願いします!

新田さん : まずは、最大心拍数。測定中に心臓が収集した最大値(1分間あたり)を表しています。

ふみかそうたの最大心拍数

新田さん : 最大心拍数は、一般的には「220-年齢」という計算式があって、ふみかさんはちょうど計算式通り。一方、そうたさんはそれよりもかなり高めに出ています。

新田さん : 最大心拍数は、トップアスリートでも180くらいまでしか上がらない人がいたり、何もしていなくても200超える人がいたり、と個人差があるものですが、自分の最大心拍数を知っておくと、トレーニングを非常に組み立てやすくなります。今後の指標として活用していきましょう!

ふみかそうた : わかりました!

新田さん : そして、マラソンをはじめとする持久系のスポーツでは「VO2MAX」と「AT値」が重要になってきます。VO2MAXは「最大酸素摂取量」とも呼ばれていて、決まった時間でどれだけの酸素を身体の中に取り込めるか、という能力です。より多くの酸素を取り込めたほうが、高いパフォーマンスを発揮できる傾向にあります。「AT値」は、簡単にいえば「有酸素運動メインから無酸素運動メインに切り替わる心拍の境目」です。

新田さん : 有酸素運動の状態でできるだけパフォーマンスを発揮できるほうが効率的に走れるため、数値が高いほど望ましいです。よくマラソンに向けて練習するうえで「心肺機能を高めましょう」というのは、特にこれらを高めていくことを目指せばOKです。

ふみかそうたのVO2MAX

新田さん : VO2MAXは、走り始めたばかりの女性でだいたい30〜35くらいのことが多く、ふみかさんは44.1ということでやや高めですね。

ふみか : やった〜

新田さん : そうたさんの62.2という数字は、フルマラソンを3時間15分ほどで走りきるランナーと同じくらい! すごく大きな武器を持っていますね。初マラソンが楽しみです。

そうた : やったー! バスケをやってたおかげもあるかも。うれしいです!

新田さん : ちなみに、測定結果には「VO2 SCORE」という項目もあって、これは1.2が上限。上限に近づくほど、今回の測定で限界近くまで追い込めたということになります。

ふみかそうたのVO2 SCORE

新田さん : SPORTS SCIENCE LABでは、VO2 SCOREが1を超えるとよく追い込めましたね、と言っています。二人とも良い数字です、追い込む能力も高いですね。

ふみかそうた : 根性があるってことですか?

新田さん : そうですね、苦しいところで粘れる力、ということにもなるので、ある意味“根性指数”とも言えるかもしれません(笑)。

ふみかそうたのAT値

新田さん : 次に、「AT値」は先ほどもお伝えしたように「有酸素運動メインから無酸素運動メインに切り替わる心拍の境目」のこと。有酸素運動がメインに働いていると、身体の中の脂質を主なエネルギー源として使います。脂質をエネルギーに変えるには時間がかかるのですが、そのぶん長持ちするのがメリット。一方で無酸素運動がメインになると糖が主なエネルギー源になりますが、糖はすぐにエネルギーにできるぶん長持ちせず、どこかで失速してしまうことが多いんです。

ふみかそうた : ほうほう

新田さん : そこで意識すると良いのが「AT値」。AT値を指標にして走れば、有酸素運動メインの状態を保つことができるので、エネルギーを効率的に使うことができますよ。

そうた : VO2MAXやAT値は、練習したら上がるものなんですか?

新田さん : 練習を重ねれば、大会までの期間で十分に上がります。ここからは、具体的にどんな練習が効果的かご説明しますね。

心拍数を意識したトレーニングを

新田さん : マラソンに向けたトレーニングは、大きく分けると「レペティション」「インターバル」「ペース走」「ロング」「ジョグ」の5つに分類できます。このなかで、イメージできないものはありますか?

ふみかそうた : れぺてぃしょん…

新田さん : レペティションっていうのは、「速く走って、休む」という基本的な方法はインターバル走と同じですが、心拍の振幅を大きくすることでより負荷の高めたトレーニングです。ほぼ100%全力のダッシュをして最大心拍数まで上げてから、最大心拍数の50%ほどまで心拍を落とします。

新田さん : そのほか、各トレーニングの心拍数の目安はこんな感じです!

  • レペティション… 最大心拍数の95〜100%(合間で50〜60%程度まで落とす)
  • インターバル… 最大心拍数の90〜100%(合間で75%程度まで落とす)
  • ペース走… AT値+10
  • ロング(20〜30km)… AeT値(スタミナ養成に効果的な心拍数の下限値)+30
  • ジョグ… AeT値+20

ふみかそうた : メモメモ…

新田さん : 心拍数を見ながら練習をすると、身体にかける負担も管理しやすくなります。たとえば、時間や距離を軸に練習をすると、そのときの気温や道の状態、坂があるかどうかなどによって、負荷にばらつきが出てしまいます。心拍を把握しておけば、安定的で効率的、そして精度の高いトレーニングができるようになるんです。

ふみかそうた : 心拍ってどうやってはかればいいんですか?

新田さん : ランニングウォッチを使えば簡単に測ることができます。ぜひトレーニングに合わせて、心拍ゾーンも使い分けてみてくださいね。ちなみに、これから10月の大会本番に向けて、お二人がまず最初にやったほうがいいのは、ロングとジョグの練習。まずはしっかりと体力・筋力の基礎を作っていくことで、ケガをしにくい身体にしていきましょう。大会の1ヶ月前くらいまではロングとジョグを中心にメニューを組んでもいいかもしれませんね。

ふみかそうた : わかりました!

測定結果をもとに、詳しい目標を設定!

今回の測定によって、自分たちが現状持っている力を把握でき、新田さんにトレーニングのアドバイスももらえたふみかそうた。
せっかくなので、ここで具体的なタイムの目標を設定することにしました。

データ上でのフルマラソン予測タイムが5時間8分だったふみか氏。これからさらに練習を続けて、5時間切りを目指します!
高いポテンシャルの持ち主ということが判明したそうた氏。フルマラソン予測タイムは3時間48分でしたが、ペースを保つのが苦手なこともあり、ひとまず4時間切りを目標に。でも、「あわよくば3時間45分」達成を目指して、これからも貪欲に練習を重ねていきます。

これまで自己流で練習を続けてきたふみかそうたにとって、今回自分の力を測定し、新田さんに練習のアドバイスをもらえた経験はとても刺激になった様子。この日教わったことを参考に、これからさらに効果的に練習を続けられるよう頑張ってもらいたいと思います!
引き続き、ふみかそうたの応援をよろしくお願いします!

プロフィール

  • 一ノ瀬ふみか

    東京都出身の20歳。中学から始めた陸上を「もう絶対走んない」という決意を胸に引退して早3年。
    すっかりたるんでしまった身体を見て、やっぱちょっと走りたいなぁと思っていたところあれよあれよとフルマラソンを走る事になりました。普段は大学生、ときどき役者、ときどきライターをしています。

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