【サプリメント図鑑vol.14】『MURB』編─すっきりゴクゴク飲める!これまでのイメージを覆すプロテインウォーター
長年愛飲されている定番から革新的な新製品まで─ランナーに愛飲されるサプリメントについて、メーカー担当者から開発秘話をうかがうスポリートの“サプリメント図鑑”。第14回目は、おいしくて飲みやすいと評判のハイプロテインウォーター「MURB(マーブ)」です!
健康的な身体づくりのためには「タンパク質」が大切、ということは、誰もがなんとなく知っているはず。特にランナーのみなさんは日常的に運動をしていることもあって、プロテインなどを活用しながらタンパク質補給をしている、という人もいるのでは?
今回は、タンパク質をもっと手軽に、おいしく補給できるプロテインウォーター「MURB」をご紹介します!
みんながスポーツを楽しみ、良い栄養をとれる世の中に
──まずは、MURB誕生の背景を教えてください。
私自身いろいろなスポーツを楽しんでいるのですが、オフロードバイクで骨折してしまって、整形外科に入院していたことがあったんです。そのとき病院で、歩くのもつらそうにされているお年寄りをたくさん見てきました。でも、私のトライアスロン仲間には80歳を超えても元気にスポーツを楽しんでいる方(世界最高齢トライアスリートの稲田弘さん。現在87歳)がいて、この差は何が要因なんだろう、と考えたんです。その結果、日常的にスポーツを楽しむ環境があることと、スポーツを一緒に楽しめる仲間がいること、そして自分で身体のことを考えて良い栄養をとることが大切だと気付かされました。
ここ数年で日常的にスポーツをする人が増えて、栄養に対するリテラシーも高まってきたとはいえ、まだまだすべての人に浸透しているわけではありません。そこで、少しでも手軽に良い栄養をとれて、スポーツにも楽しく取り組んでもらえるような商品をつくれたら、ということで、MURBの開発が始まりました。
MURBを展開する株式会社キッカスアンドカンパニー 代表取締役の加茂基香さん
──「プロテインウォーター」という形にされたのはどうしてだったのでしょうか?
健康的な身体づくりや、楽しくスポーツを続けるために大切な栄養素はたくさんありますが、そのなかでもタンパク質は重要な栄養素だと考えています。タンパク質が筋肉のもとになる栄養素であることは知っている方も多いと思いますが、タンパク質は運動中にエネルギーとして消費されてしまうこともあるんです。その理由は、糖質やアミノ酸などのエネルギーが足りなくなると、筋肉のタンパク質を分解してアミノ酸を作り出そうとしてしまうから(アミノ酸はタンパク質を構成する要素)。そのため、運動中にも身体の中にじゅうぶんな量のタンパク質を充填させておくのが望ましいと考えています。
ただ、タンパク質は必要な量を食事ですべて補うのが難しい栄養素です。毎日、お肉やお魚をもりもり食べ続けるというのはなかなか大変ですよね。運動前や運動直後となると、もっと大変です。そこで、タンパク質を手軽にとれる栄養補助食品として重宝されてきたのが、プロテインです。
ですが、プロテインは「マッチョになりたい人が飲むもの」というイメージがどうしても根強かったですし、粉をシェイクして飲むのもちょっと大変ということで、私自身も「必要だから」と自分に言い聞かせて、なんとか飲んでいたという感じでした。そこで、もっと手軽においしく飲めるプロテインがあればいいのに、と思ったんです。フィットネス大国であるアメリカやヨーロッパを見てみると、プロテインウォーターという商品はかなりたくさんあって。それなのに、日本にほとんどないのはどうしてだろうと調べたら、技術的に作ることが難しかったみたいなんですよね。
──どうして難しかったのでしょうか?
タンパク質は、すごくデリケートな栄養素なんです。ホットミルクに膜ができたり、たまごが固まったりするのと同じように、熱を加えることで凝固する性質があります。でも、日本で販売する飲料をつくるには加熱殺菌が必要で…。MURBの開発においても、固まったり、濁ったりしないように熱を入れる殺菌方法を工夫するのにとても苦労しました。製造工程でタンパク質が凝固すると、工場の機械が使えなくなってしまうようなトラブルになることもあるみたいで、初めは工場さんから「そんなに難しいのはできません」と断られてしまったこともありました。
でも、これまで当社がやってきたブランディングのお仕事でつながりのあった工場さんから「この工場なら受けてもらえるかもしれない」と教えていただいて。今お願いしている工場さんに出会うことができ、失敗を何度も繰り返し(何千本も廃棄したこともありました…涙)、試行錯誤の結果、MURBを完成させることができました。
すっきりとした飲みやすさで、効率的なタンパク質補給がかなう
──MURBの特徴を教えてください!
MURBはWPIというホエイプロテインアイソレート(牛乳を原料としたプロテインで、特殊な濾過工程を経て余計な成分を取り除いた品質の高い原料)を使っています。消化負担が少なく、30分程度で消化され、素早くアミノ酸に分解されて吸収されるという研究結果が報告されています。
運動前にプロテインをとると消化不良をおこしてパフォーマンスダウンしてしまうという方もいらっしゃると思いますが、MURBはこのWPIの性質を最大限活用できるよう、製造工程や配合内容を研究し尽くして作っているため、そういった心配もほとんどありません。実際に、トレイルランナーで「Oman by UTMB®」 (130km/累積標高+7400m/制限時間42時間のトレランレース)など世界的大会の出場経験も持つ天方さんも、レースにMURBを持っていってくださって。それまではレース中の内臓疲労で補給食を何も受け付けなくなってしまうこともあったそうですが、MURBだけは飲み続けることができ、「命の水」とまで言ってくださいました。
──おすすめの飲み方があれば教えてください。
運動前にはボトルの1/3ほどの量をとっていただいて、運動中は、水分補給の役割を兼ねさせるためにもスポーツドリンクとミックスして飲んでいただくのがおすすめです。運動後に飲む場合は、そのまま一本飲んでもらうのがいいかなと思います。また、炭酸で割って飲んだりするのもとても美味しくておすすめです。
──すっきりとした味わいで飲みやすいのもMURBの魅力かと思います。このおいしさにはどんなこだわりが詰まっているのでしょうか?
とくに女性に飲んでもらいたいという思いが強かったので、「ピンクレモネード&ラズベリー」「ソルティライチ&グレープフルーツ」といった、名前を聞いただけでも「おいしそう!」と、女性に興味を持ってもらえそうな味を目指しました。この味の実現にもすごく苦戦したのですが、ホエイ自体のすっぱさをいかした味にしようということで、柑橘系を合わせてみたところ、運良くマッチして。すっきりと飲みやすい味わいに仕上げることができました。今後も、おいしさはどんどん高めていきたいと思っていて、改良を重ねていくつもりです。
──今後の展開について、イメージされていることがあれば教えてください!
冒頭でもお伝えしたように、私は商品を売ることだけではなく、スポーツを楽しめる環境づくりをしていきたいと考えています。日常的にスポーツに取り組んでいる方たちと、MURBを通じてつながれるようなイベントや大会も企画して、健康やスポーツを取り巻く環境を盛り上げていけたらとイメージしているところです。
そのためにも、まずはMURBのどんなところに価値があるのか、ほかのプロテインとどう違うのかということを多くの方に知っていただいて、いろんな方に価値と愛を感じてもらえるブランドになれるといいなと思っています。おかげさまで現時点でもご好評いただいていて、売り切れなどうれしい悲鳴も起きているところですが、今後も草の根活動を大切に、MURBの良さを伝えていけたらうれしいです。
──プロテインウォーターと聞くと、ドリンクといえど味わいもお腹にもヘビーそうなイメージがあったのですが、「MURB」のすっきりとした味わいには驚きました! パッケージもさわやかで、350mlという量もちょうどいい。スリムなボトルなので、スポーツシーンでも持ち運びやすいのもうれしいですね。 不足しがちなタンパク質を、おいしく、手軽に味わえる「MURB」。ランナーのみなさんも試してみてはいかがでしょうか?