EPAは日々の摂取でカラダに差がつく! コツコツと摂取して持久力アップを目指そう


2020.2.4

水産物を使った加工品で知られるニッスイ。EPA(エイコサペンタエン酸)の働きに着目し、1990年頃からEPAを医療用医薬品原料や健康食品原料として送り出してきました。一方でEPAとスポーツの関係についても数々の研究を重ね、疲労軽減や持久力向上作用、また筋肉痛からのリカバリー効果があることが明らかになっています。 EPAとスポーツの関係について、ニッスイ食品科学研究所の小笹英興さんと小宮山正規さんに、魚由来のEPAがスポーツになぜ良いのか、その働きやEPAの持つ健康パワーについてお聞きしました。

身体を健康に保つために欠かせないEPA
現代人は不足気味で血管系の疾患にかかる人も増加

――青魚を食べると血液がサラサラになる、DHA(ドコサヘキサエン酸)は頭を良くする、など、曖昧な情報でしか認識していない魚のパワーですが、まずはEPAとはどのようなものか教えてください。

小笹:最近、青魚の油が健康にいいとしてブームになっていますが、EPAは青魚に多く含まれる脂質です。脂質はたんぱく質や炭水化物と並び3大栄養素の一つであり、人間の生命活動に欠かせないエネルギー源である他、血液や筋肉、様々な臓器の細胞を構成する材料にもなっています。その資質にもいろいろな種類があり、大きくは4つに分けることができます。
まず牛乳やバター、卵などに多く含まれる飽和脂肪酸、次にオリーブオイルなどに多く含まれるオメガ9脂肪酸、そしてサラダ油やコーン油に多く含まれるオメガ6脂肪酸、亜麻仁油や青魚に多く含まれるオメガ6脂肪酸となります。オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸はヒトの体内で合成することができず、日々の食事から摂取する必要があります。

その脂質ですが、いま特にオメガ6とオメガ3の摂取バランスが注目されています。どちらも体内では必要な脂質ですが、昨今の日本人はお肉や揚げ物類中心の食生活になっており、逆にお魚を食べる機会も減っており、オメガ6脂肪酸の摂取量が増え、オメガ3脂肪酸の摂取量が減っているといわれています。
このオメガ6脂肪酸は過剰に摂取を続けると、体内が炎症を起こしやすくなり不健康な状態に陥ります。それとは逆にお目が3脂肪酸は体内で炎症を抑える働きがあります。特に青魚に多く含まれるEPAは血液をサラサラにしてくれることが知られています。
ということで現代の日本人の脂質の摂取バランスの見直しが今後更に注目されてくると考えています。

――日本人が魚を食べる量は減っていると言われていますが、EPAが少ないと具体的にどのような懸念があるのでしょうか。

小笹:さきほども言いましたが、オメガ3脂肪酸、特にEPAの摂取量が少ないと、血管系の疾患において様々な影響があることがわかっております。血液中のEPAの比率が多い人と少ない人を比較すると、心血管疾患の発症リスクに差が生じることもわかってきています。

――1日に必要なEPA・DHAは1gとのことですがどれほどの量になりますか?またどんな魚に多く含まれていますか?

小笹:成人では1日1gのEPAとDHAを摂るのが理想的で、生のイワシなら2匹分、本マグロのトロで6〜7切れ、サバの水煮缶なら約半分が目安です。多いのはイワシ、本マグロのトロ、サバなど、脂が多い魚です。でもこれを毎日摂り続けるのは大変ですよね。そんな時はEPAのサプリメントなどもうまく活用するのもひとつかと思います。

EPAが筋損傷の抑制や抗炎症に作用し、
持久力アップでトレーニング量の増加にもつながる

――EPAが身体にとって欠かせない働きをすることはわかりました。では、EPAはスポーツをする際にどういいのでしょうか?

小笹: EPAについての調査や研究は世界でも1960年代から行われ、現在ではEPAが持久力向上作用と筋肉痛への作用を及ぼすことがわかっています。持久力向上においてはさまざまな実験結果が出ていて、日本では1996年の順天堂大学の陸上長距離選手を対象にした調査が知られています。EPAを1日に1.6gずつ4カ月間摂取したグループと摂取していないグループに分け、同様のトレーニングを行った結果、1万mの記録で摂取していないグループは5秒、摂取したグループが51秒もタイムが短縮したんです。これは大きな差ですよね。ほかにも、EPAを摂取することで少ない酸素量で運動ができ、運動時のつらさが軽減されたといったような実験結果もあります。血中にEPAの割合が増えると赤血球が柔かくなって血管の中をスムーズに通るようになります。これが血液サラサラという状態ですが、滞りがちな毛細血管等、体内のすみずみに酸素が行き渡りやすくなります。そうすると酸素摂取が効率的になってつらさが軽減され、トレーニング量が増加することがタイム短縮の一つの要因と考えられています。

――それはすごいですね。筋肉痛への作用というのは?

小笹:筋肉の膜にEPAが入り込むと筋肉自体が柔らかくなり筋損傷が起こりにくくなると考えています。しかし激しいトレーニングを続けるといずれは筋肉も損傷します。損傷したl亞書で炎症が起こり筋肉痛という痛みを感じるわけですが、EPAはこの筋肉の炎症も抑えてくれることがわかっています。よって筋肉痛からのリカバリーも早くなり効率的にトレーニングができるというわけです。

小宮山:私は趣味でマラソンをしていますが、自らもEPAを摂取することでいろいろと効果を感じています、個人の感想になりますが、従来はフルマラソンを走った際に筋肉痛が3日から5日程度続いていましたが、EPAを飲み始めてからは、マラソン後の筋肉痛も軽減され、その後のトレーニングが早く復帰できるようになりました。これは非常に大きいと考えています。

小笹:ただ、このEPAは継続して摂る必要があり、成果を感じるまでに最低でも1〜3カ月はかかります。魚油を毎日摂るのは大変という話をしましたが、今はサプリメントでもEPAを摂れるようになっているので、食生活を見直すのはもちろん、そうしたものも活用して欲しいですね。

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