シューズアドバイザー藤原さんに聞く! シューズの分類と履き分けのコツ
ランニングが浸透したことで、シューズの進化もスピードアップ中。ここ数年で多種多様なランニングシューズが続々と登場しています。そんななか、初心者の人はもちろん、しばらくランニングを続けている人ですら、「どんなシューズを選んだらいいのだろう?」と迷ってしまうことがあるのではないでしょうか? そこで今回は、ランニングシューズの分類と、選び方や履き分けのコツをシューズアドバイザーの藤原さんに聞きました。ぜひシューズ選びの参考にしてみてください!※この取材は、2020年3月に行われました。
ランニングシューズ 基本の分類と特徴は?
1. デイリートレーナー
誰でもまず一足は持っておいてほしいのは「デイリートレーナー」です。
デイリートレーナーとは、いわゆるトレーニングシューズのこと。クッション性が優れていて、体重移動を助けて身体を前に進めてくれる構造のシューズです。ビギナーや、ゆっくり無理なく走りたい人にとってはこれがオールラウンダーシューズになり、大会でタイムを狙いたいシリアスランナーにとっては日頃のジョギングで履くコンディショニング用シューズになります。
このようにすべてのレベルのランナーにとって基本となるシューズなので、僕のお買い物ツアーでも初めての一足にはデイリートレーナーをおすすめしています。
2. レーシングシューズ
もうひとつは「レーシングシューズ」。
速く走るための機能を優先させたものです。以前はソールが薄くてとにかく軽い、つまり「道具に頼らず自分自身の脚を活かす」というタイプのものが主流でしたが、近年ではいわゆる厚底の高機能シューズも出てきて、ランナーが持つ力を最大限引き出す大切な道具としての色も濃くなってきました。
レーシングシューズというと「上級者のもの」というイメージを持つ方が多いのですが、決してそういうわけではありません。たとえば普段はデイリートレーナーを履いている人も、インターバル走などスピード練習をするときは、レーシングシューズを履いて足元にも変化を付けてあげることでトレーニングがより効果的になると考えています。
3. ミニマルシューズ
もうひとつは「ミニマルシューズ」。
いわゆるベアフット系シューズのことです。裸足に近い感覚で走れるので、足本来の力を鍛えるのに効果的。日常生活で履いて足の感覚を鍛えたり、トレーニング時の履き分け用にするのがおすすめです。
シューズ選びで気をつけるべきポイントは?
ビギナーランナーや、ゆったり無理なくランニングを楽しみたい人は「デイリートレーナー」を選ぶと安心です。さらに大会を目指したり、効果的なトレーニングを行いたいランナーは、「デイリートレーナー」を軸にしながら、「レーシングシューズ」や「ベアフットシューズ」も取り入れてみるといいでしょう。
ランニングは単調な動作を繰り返すスポーツだからこそ、足元には“変化”を付けてあげることが効果的なトレーニングにするコツです。普段のジョグは「デイリートレーナー」、スピード練習やレースに向けたペース走では「レーシングシューズ」、普段の生活では「ミニマルシューズ」で効率的に足を鍛えるなど、シューズを上手に履き分けることもランニングのひとつの楽しみ方になりますよ。
──「初心者ランナーが『自分にレーシングシューズはまだ履けない』、上級者ランナーが『自分にはトレーニングシューズ(デイリートレーナー)は必要ない』と思い込んでしまうことが一番もったいない」と、藤原さん。
気軽に楽しみたい人はお気に入りの一足で走り続けるのももちろんアリですが、続けるうちに目標ができたり、いろいろなトレーニングを取り入れるようになったら、ぜひシューズの履き分けも楽しみながらレベルアップを目指してみてはいかがでしょうか!!
シューズ選びに困ったら、藤原さんが定期的に開催している「お買物ツアー」に参加してみるのもおすすめです!