【あの大会の気になるスポット】青梅マラソン編–きれいな水、お酒、昭和レトロ。伝統ある市民マラソンゆかりの地を満喫

イベント あの大会の気になるスポット

その土地ならではの空気や、おいしい名産品など、開催地ごとの特色を存分に味わうのもマラソンを走る醍醐味のひとつ。大会によってはエイドとして名物を味わえたり、ブース出展エリアで大会前後の時間を楽しめたりする場合も。【あの大会の気になるスポット】企画では、マラソン大会にゆかりのある地元の名店や特徴あるスポットをご紹介していきます。大会をきっかけに街の魅力に出会えたら、ぜひ旅行やおでかけランでも訪れてみてくださいね。

青梅マラソンは、1967年に始まった伝統ある市民マラソン大会。「マラソンの普及と強化」を目的として、東京オリンピック銅メダリストの“円谷幸吉選手と走ろう”を合言葉に、誰でも参加できる大衆マラソンとしてスタートしました。日本陸公認コースの10km、30kmレースがあり、早春の青梅を思い切り楽しむことができます。
長年青梅マラソンが開催されてきたことや、近くにはトレイルランニングスポットが豊富なことから、ランニングやトレイルランのメッカとしての一面も持っています。

というわけで今回は、「青梅マラソン」の実際のコースをゆるっと走りながら、周辺のゆかりあるスポットをご紹介!
大会当日には10kmフィニッシュ地点で青梅や多摩のご当地グルメを味わえる「グルメフェスティバル」も開催されており、走り終えたランナーや応援に訪れた人たちで毎年賑わっています。ここで味わえるとっておきの青梅グルメを提供する地元の名店や、コース上にある魅力的なスポットもお伝えしますよ。
青梅は大会時以外にも普段からランナーを多く見かける街なので、これから紹介する場所を走って巡ってみるのもおすすめです!

ゆかりあるスポットを巡りながら

青梅マラソンのスタート地点は河辺駅から歩いて10分ほどの場所にあります。というわけで、青梅線で河辺駅にやってきました。

出発する前に、まずは河辺駅周辺で青梅マラソンにゆかりあるおいしいスポットを見てみましょう!

河辺エリア

江戸前寿司 美登里家

鯛めし、イナリ弁当、卵焼き…など、走り終えてお腹を空かせたランナーに大人気なのが「美登里家」のブースです。

鯛は豊洲から仕入れた新鮮なものを使用。大きな窯で贅沢に炊かれ、ご飯にたっぷりと染み渡る鯛のダシと、ふわふわの身が絶品です。一度食べたら忘れられない、と、毎年買っていくランナーもいるのだとか。
そんな人気メニューを提供している「美登里家」は、河辺駅から歩いて10分ほどの場所にあるお寿司屋さん。

青梅で三代続く老舗で、厳選した食材を使用した江戸前寿司を作り続けています。
それでいてランチ寿司を1000円で食べられるなど、比較的リーズナブルな価格も人気を集めるポイント。地元の若い人が訪れることも少なくないそうです。

青梅マラソンで食べられる鯛めしは、残念ながら通常メニューとしては提供されていませんが、月に1度の「鯛めしの日」には食べることができるそう!
「鯛めしの日」は毎月第4週の日曜日で、事前の予約注文が必要とのこと。マラソンをきっかけに「美登里家」の味に惹かれたというランナーのみなさんは、ぜひお店でも本格江戸前寿司を味わってみては?

江戸前寿司 美登里家
〒123-4567
東京都青梅市河辺町6-3-15
TEL/FAX : (0428)22-7507
https://omesusi.jimdo.com/

スタート地点に到着!

河辺駅から東青梅駅方面に奥多摩街道を進んでいくと、道路の上に「青梅マラソンスタート地点」と大きな看板が! ここが青梅マラソンのスタート地点です。

いざ、青梅ランスタート!

出発して少しすると、前方に大きな建物が見えてきました。ここが青梅市役所です。

青梅市役所は10kmコースのゴール地点にもなっていて、市役所横の駐車場はグルメフェスティバルの会場にもなっています。
引き続き奥多摩街道を少し走り進めると、すぐに東青梅駅周辺エリアに到着。河辺駅と東青梅駅間は歩いても15〜20分ほどなので、走るとあっという間に感じます。

東青梅エリア

SATOH SPORTS

大会当日、シューズやウェア、サングラスなどのランニング用品をブースで販売している「SATOH SPORTS」は、地元で長年愛され続ける創業60年近い老舗のランニングショップです。

「青梅マラソンの地元」としてランニングが盛んで、近くには「高水山」などトレイルランスポットもあるこの地域で、「ランニング専門店」として営業を続けています。

お店のなかにはシューズがずらり!
競技用からエントリーモデルまで幅広いラインナップが揃います。ランニングショップならではの品揃えの豊富さで、マニアックなランナーが訪れることも多いのだとか。

トレイルラングッズの品揃えも豊富です。SATOH SPORTSは、毎年100以上ものマラソンやトレイルランの大会にブース出展しているとのことで、青梅マラソン以外でも見かけたことがある人もいるのでは? 「サトスポ」の愛称に聞き覚えがある人もいるのではないでしょうか。
お店は駅からも近いので、青梅を訪れた際はSATOH SPORTSに立ち寄ってコアなランニングの世界にどっぷりと浸ってみてはいかがでしょう? 何か新しい発見があるかもしれません!

SATOH SPORTS
〒198-0042 東京都青梅市東青梅2丁目2-2-7
0428-24-8661
https://www.facebook.com/satoh.sports/

宏川屋酒店

多摩川の上流に位置し、湧き水も豊富。青梅はきれいな水に恵まれた街です。そのおかげでお酒造りが盛んで、青梅はお酒がおいしい街としても知られています。
青梅マラソン当日も、自慢のお酒を販売するブースが多数。そのなかのひとつが昭和3年創業の「宏川屋酒店」です。

大会では青梅を代表する日本酒「澤乃井」の、青梅マラソン限定ラベルを販売。記録を書き込めるようになっていて、大会の思い出として大切に残したくなります。

普段から、宏川屋酒店では澤乃井の日本酒をほぼすべて取り扱っているそう。

青梅や奥多摩ではクラフトビール造りも盛んで、大会当日も買って楽しむことができます。

店内には幅広い種類のお酒がずらり。

青梅産のぶどうを使用したワインも。

お酒が美味しい街・青梅。青梅を訪れた際は、地元の酒屋さんでおみやげを買うなんていうのもおすすめです!

宏川屋酒店
東京都青梅市勝沼1-27
TEL 0428-24-2669

食酒処 やまさき

青梅マラソンで、焼き鳥と生ビールという「黄金コンビ」を提供していたのが「食酒処 やまさき」のブース。

東青梅駅すぐ近くのお店で、店主こだわりの料理とお酒を楽しむことができます。

やっぱりおすすめは焼き鳥。炭火で香ばしく焼かれたジューシーなお肉が絶品です。

ランチ営業もしていて、リーズナブルな価格で食事を楽しむことができます。

食酒処 やまさき
東京都青梅市東青梅1-6-5
0428-22-8588

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東青梅駅周辺のお店探訪を終え、コースに戻り走っていると、なんだかレトロな雰囲気がただよってきました。

青梅駅近くの旧青梅街道沿いには、レトロな商店街の町並みが続くエリアがあります。青梅マラソンのコースにもなっているこのエリア。走りながら、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わったことがある人もいるのでは?

商店街には昔ながらの映画看板などのアート作品が多数飾られており、これらは1993年に開催された「青梅アートフェスティバル」の名残なのだとか。街おこしを目的としてアートフェスティバルが開催されて以降、青梅には「昭和レトロ」の街並みが定着しました。

通り沿いには「青梅赤塚不二夫記念館」もあり、館内には『天才バカボン』『ひみつのアッコちゃん』『おそ松くん』などの展示がされており、ファンや観光客にも人気です。ちなみに、赤塚さん自信は青梅市の出身ではありませんが、昭和を代表する漫画家ということで、「昭和レトロ」で街おこしをするここ青梅に記念館がオープンすることになりました。

青梅を訪れた際は、ぜひレトロな街並みも楽しんでみてはいかがでしょう?

そして、こちらの商店街には青梅マラソン グルメフェスティバルでも人気のクラフトビールを味わえるお店が!

青梅エリア

青梅麦酒

大会当日、青梅産のホップを使用したオリジナルクラフトビールを提供している「青梅麦酒」。こちらは2018年に青梅駅近くのレトロな中心市街地にオープンしたクラフトビールバーです。

昔ながらの化粧品店を改装した店舗で、時代の変化とともにお店が減っていく市街中心地を再び活性化させようと、青梅市内の酒屋の三代目が立ち上がり、クラウドファンディングを経てオープンさせたお店です。

青梅マラソンでも飲むことができる、青梅麦酒オリジナルのクラフトビール「VEPAR(ベイパール)」は、草原を思わせる爽やかな味わいが特徴的。ちなみに「VEPAR」は「イノシシ」のことで、青梅市の形を地図で見るとイノシシの形に似ていることから名付けられました。

VEPARのほかにも、周辺で造られたクラフトビールを幅広く揃え、ここに来れば青梅線沿線の味を楽しむことができます。
青梅駅からのアクセスの良さや、開放的なお店の雰囲気など、ランニング帰りにふらりと立ち寄って乾杯するのにもぴったりです。

青梅麦酒
東京都青梅市本町145
0428-78-3106
https://www.facebook.com/%E9%9D%92%E6%A2%85%E9%BA%A6%E9%85%92-439841046469095/

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帰りに寄って、ビールを飲んで帰りたいなあ…なんて思いながら走っていると、右手に青梅駅が見えました。

ここまでは市街地を走ってきましたが、青梅駅前を過ぎて5km地点に差し掛かるころには、だいぶのどかな雰囲気に。緑も目立つようになってきます。

青梅駅の2つ先、日向和田駅(10kmレースの折返し地点を過ぎたあたり)では、こんな感じ。

近くには、梅がキレイな人気スポットの「吉野梅郷」もあります。梅の時期にも来てみたい…。

左手に橋が見えたのでちょっと覗きに行ってみると…

緑豊かで美しい景色を眺めることもできます!

そして、日向和田駅すぐ近くでは名物の「へそまんじゅう」も味わえます。

エイド気分で腹ごしらえ。

その後もさらに緑が深まり、急な上り坂もちらほら。でも、東京にいながらこんなに豊かな緑に包まれながら走れて気持ちが良いですね。

淡々と緑の間を走り続けて30kmレースの10km地点や、折り返し後の20km地点の近くに差し掛かると、何やらそこかしこに「澤乃井」の文字を見かけるようになってきました。

澤乃井といえば、あの有名な日本酒! と心なしかうきうきしていると、進行方向左手に売店や利き酒スペースのある「澤乃井園」に入れそうだったので立ち寄ってみました。
大会当日も、応援を楽しみながらお酒や食事を楽しんでいく人も多いのだとか!

ここでも美しい川の眺めを楽しむことができます。

日本酒の仕込み水を飲んでみることができるスポットも。

澤乃井の美しい仕込み水を使って作ったお豆腐や、きれいな水で育ったわさびを使ったわさび漬け、ひんやりと上品な甘さが喉を潤してくれる甘酒など、この場所ならではの味を楽しめるとのことだったので、せっかくなのでここでもエイドタイム。

酒まんじゅうなどのおみやげ品も豊富です。どれもおいしそう!

もちろん、利き酒スペースで日本酒を楽しむこともできます。
そして、利き酒スペースの前でこんな看板を発見!

ということで、酒蔵見学をさせてもらうことに!(予約はインターネットや電話からも可能)

澤乃井醸造元の小澤酒造は、元禄15年(1702年)創業。なんと忠臣蔵の赤穂浪士討ち入りの年と一緒で、300年以上もの歴史を持つ酒蔵です。水がきれいで、江戸と甲州を結ぶ宿場町としても栄えた青梅で、古くからお酒を造り続けてきました。

きれいな水がある場所にしか生息しないというサワガニは、澤乃井のトレードマーク。

蔵に脚を踏み入れると、ひんやりとした空気のなかに大きなタンクが立ち並んでいます。土蔵造りの建物で、空調設備を使わずとも年間を通して温度変化を少なく抑えられるのだとか。お酒を貯蔵しておくのにぴったりの環境です。

日本酒は、通常お米を3割ほど削って造られ、4割削って造ると「吟醸」5割削ると「大吟醸」と呼ばれますが、小澤酒造の大吟醸でいちばん贅沢なものは6割五分も削って造られるそう。透明感があって真っ白で、まるでお米が宝石のようです。ゆっくりとていねいに、72時間かけてお米を削っているのだとか。

蔵の中には、日本酒の熟成酒がずらりと並ぶスペースが。日本酒をしばらく保管して熟成させると、ウイスキーのような色や風味が出てくるのだとか。こちらの熟成酒は「蔵守」といって、「蔵守の会」に所属する酒屋さんのみで手に入る限定商品です。

美味しいお酒造りに欠かせない、きれいな水。小澤酒造には高水山から伝わってきた岩清水が蔵にある井戸に湧き出ており、仕込み水として使われています。井戸の中を見せてもらうこともできます。

湧き出る水をガラス越しに見てみると、透明すぎてもはや「水がない」かのように見えてきます。

酒蔵前の道は普段も走っている人がよくいるそうで、走って酒蔵を訪れて、お酒を楽しんで電車で帰る…なんていう楽しみ方もできそうです!

酒蔵見学に、利き酒や食事、おやつまで…まるで「日本酒と水のテーマパーク」とも言えるような小澤酒造。マラソン応援でも、おでかけランでも、観光でも、さまざまな楽しみ方ができますよ。

小澤酒造株式会社
東京都青梅市沢井2-770
http://www.sawanoi-sake.com/

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「青梅」の「O」(場所は青梅マラソンのフィニッシュ地点にもなっている総合体育館)

青梅マラソンをきっかけに、お気に入りの場所や味に出会ったランナーのみなさん。ぜひ、大会以外でも青梅を訪れて、走りながら街を満喫してみてくださいね。

今回ご紹介したスポット

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