「あと少しの壁」を超えたいランナー必見! 「アスリートヨガ」で身体も心もパフォーマンスアップ
ランニングを続けているとついついタイムを追い求めてしまうのがランナーの性。でも、ある程度のレベルまで達したところで「壁」にぶつかること、ありませんか? 今回は、そんなランナーに朗報! コアなランナーの間で話題になっている「アスリートヨガ」を取り入れてみれば、その壁超えられるかも…!
今回は、ランナーの間で人気を集める「アスリートヨガ」のインストラクター・KANA先生にお話を聞きました!
ランとヨガの関係性やメリットなど、「壁」に悩まされるランナーのみなさんにとって役立つ情報をお届けします。
KANA先生
福岡県出身。2児の母。 呼吸で身体と心が一体となる心地よさに魅了され、ヨガインストラクターの道に進む。 現在、神奈川、東京のスタジオを中心に活動中。 ランナーさん、サイクリストさん向けの「アスリートヨガクラス」も不定期で開催中! 【資格】 ★全米ヨガアライアンスRYT200時間 公認講師 ★シニアヨガインストラクター
以前からヨガに限らず走ったりバレーボールをするなど、身体を動かすことが好き。ブログを通した交流をきっかけに2018年ごろからさらに本格的に走るように。2019年3月の板橋Cityマラソンでサブ4を達成!
「あと少しの壁」を超えたいランナーにぴったり!?
──まず、多くの人がイメージするいわゆる「ヨガ(リラックスヨガ)」と「アスリートヨガ」は、ひとことでいうとどんなところが違うのでしょうか?
KANA先生 : 「リラックスヨガ」は身体をほぐして緩めていきますが、「アスリートヨガ」は筋力をどんどん高めて使っていくアクティブさが特徴です! ヨガの呼吸法や柔軟性を取り入れることで、幅広いスポーツのパフォーマンスアップにつながるシークエンスをご提案しています。
──「アスリートヨガを習ってからタイムが縮まった!」といった声も耳にするなど、ランナーの間でも大人気だというウワサを聞きました。「アスリートヨガ」は、ランナーにとってどんなメリットがあるのですか?
KANA先生 : まずは「体幹」を鍛えられることです。私自身アスリートヨガで体幹をメインに鍛えるようになってからは、長く走り続けても身体がブレにくくなりましたし、普段の生活でも姿勢が良くなるなどプラスになることが多くありました。
KANA先生 : それから、股関節の柔軟性がアップするのも大きなメリットのひとつ。速いランナーさんには、意外と股関節まわりが硬い人が多いんです。故障を防ぐためにも柔軟性は高いほうが良いので、普段のトレーニングにヨガを取り入れることで無理なく柔軟性をアップすることができます。 これまで実際にランナーのみなさんから「なかなか超えられなかった自己ベストをついに達成できた」「痛かったところがほぐれて調子がよくなった」などの声をいただくなど、ランとアスリートヨガの相性は本当に良いと感じているんですよ。
──ヨガには「呼吸」が大切だと聞いたことがあります。ランニングをするうえで、ヨガの「呼吸法」が役に立つこともあったりするのでしょうか?
KANA先生 : そうですね、しっかり呼吸をしながら集中してヨガをすると心のリラックスにもつながります。気持ちを落ち着けて精神をコントロールできればメンタル面にも良い影響があるので、ランナーに限らず野球やサッカー、テニスなどトップアスリートもトレーニングにヨガを取り入れている選手がいるんですよ。
KANA先生 : そして、ヨガを通して「自分の呼吸を感じる」術が身につくと、走っているときにも呼吸を整えるのに役立ちます。私自身、走っているときは鼻から吸って、吐いて…と呼吸の通り道を感じることに集中することがあります。こうすると余計なことを考えずに走れるので、集中力切れによる疲れを感じにくくなるんです。
──アスリートヨガ、ランナーにとってプラスになることばかりですね!! お話を聞いて、実際にどんな感じなのかさらに気になってきました…
というわけで、今回はKANA先生のアスリートヨガレッスンを体験させてもらうことに! ここからは、レッスンの模様をお伝えします。
頑張るほどに味わえる“ご褒美”にやみつき…
ヨガをしているとかなり汗をかくとのことなのでお水とタオルをしっかりと準備したら、まずは呼吸を意識しながらリラックス。
鼻から吸って…吐いて…と、ゆっくりと呼吸を繰り返します。続けるうちに、鼻の下を抜けていく自分の息を繊細に感じ取れるようになってきました。深く呼吸することでなんだか頭の中もクリアになっていくような気が。
続いて、首や肩をまわしたりのばしたり。少しずつ身体をほぐすストレッチ。しっかりと呼吸を意識しながらストレッチすると、自分の身体がより一層柔らかくほぐれていくように感じて気持ちがいい!!
徐々に伸ばし具合も大きくなっていって、身体が硬いメンバーからはうめき声が聞こえるように(笑)
KANA先生いわく、「アスリートヨガではちょっとつらいと感じたときに遠慮なく声を出してください!」とのこと。食いしばって耐えると息が止まってしまうので、うめき声でも何でも声を出すほうがいいということで、KANA先生のレッスンでは声出し大歓迎だそうです。
もちろん、無理はしなくてOK!!
KANA先生 : ヨガは誰かと競うものではないので、周りの目を気にせず、自分ができる範囲でやってくださいね
KANA先生 : ポーズを取るのがちょっと大変だと感じたときこそ、笑顔が大切!
ここからは、この日のメイン「太陽礼拝」のポーズに挑戦!
「太陽礼拝」のポーズに「戦士のポーズ」や「三角のポーズ」などを取り入れた応用編にも挑戦!
ヨガのポーズをとっていくと、意外と自分の身体が想像通りに動いていないことにも気付かされることがあります。腕を水平にあげているつもりでも下がっていたり、身体の向きが違っていたり…。
こんな気付きをきっかけに、ランニングフォームにもより気を配れるようになるなど、普段の身体の使い方に対する意識も変わったように感じました。
そして最後は、心も体も無にしてリラックスする「シャバーサナ」のポーズ(屍のポーズ)で締めくくり。
ゆったりと呼吸しながら、まるで身体が床に溶け込んでしまうくらいに全身の力を抜いていきます。これがとっても気持ちがいい!! 眠るのに近いようでちょっと違った「無」の感覚が、心も身体もリセットしてくれるようでした。
「ヨガのレッスンに集中すればするほど、最後のシャバーサナの気持ちよさがアップします」と、KANA先生。筋力を使うポーズを多く取り入れるアスリートヨガだからこそ、この気持ちよさも味わいやすいんです。
なんだか、頑張ったからこそ得られる“ご褒美感”というのがランにも似ていて、こんなところがランナーの心を掴む理由にもなっているのだと感じました。
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「ランナーの皆さんはとても素直なので、レッスンにとても集中してくれていつもうれしいんです!」と、KANA先生。集中するところでは黙々と自分と向き合い、ときには仲間と声を掛け合って、頑張った先には達成感と「シャバーサナ」の気持ちよさというご褒美が…と、ランにも似た魅力の多いアスリートヨガ。
ヨガは続けることが大切とのことなので、今回体験に参加したスポリート編集部もこれから続けてみたいと思います! 何より、頑張って身体を使って、最後にストンとリラックス…という気持ちよさがやみつきになりそう。
KANA先生は、定期的に「アスリートヨガ」のレッスンを開催しているとのこと。それぞれのペースに合わせてKANA先生がレクチャーしてくれるので、「初めてなので不安」「身体が硬いんだけど…」という人もご安心を。「女性が多くてためらってたんです」という男性ランナーも大歓迎とのことです(実際にKANA先生のアスリートヨガ教室には男性参加者も多いとのこと)。
この気持ちよさを味わいたい人や、あと一歩のタイムの壁を破りたいランナーのみなさんはぜひ参加してみてください!
■レッスンの情報はKANA先生のホームページから
https://kana.yoga/