ジョギングと口呼吸
うだるような暑さが終わり蝉の声が遠のき、いよいよ秋本番、スポーツの季節到来です。心地良い秋風の中を颯爽とジョギング。有酸素運動のジョギングでは、呼吸はとても大切です。今回は、ジョギング中にやった方がいい呼吸についてお伝えします。
子供の頃マラソンの時間、先生に『2回吐いて、2回吸って』と指導された記憶はありませんか?確かに間違いではないのですが、回数を気にしすぎて返って息苦しくなったり、走るのが遅くなったり……。そんな経験をした人も少なくないはず。気持ち良いジョギングをするための、呼吸についてお伝えしましょう。
呼吸をするのは鼻?口?
人は普段の生活の中で、無意識に呼吸をします。呼吸には、生きるために必要なふたつの役割があります。それは、二酸化炭素を排出する呼気(吐く)と酸素を取り入れる吸気(吸う)。快適なジョギングのために、リラックスできる呼吸にはいくつかのポイントがあるのです。
鼻で吸うメリット、口で吸うデメリット
ジョギングの呼吸で最も良いのは鼻で吸って口で吐くこと。鼻で空気を吸うと、鼻毛によって塵などが体内に入るのを防ぎます。一方口呼吸は、鼻呼吸に比べて酸素摂取量が少ないため、酸欠になる可能性が。また、口を開けたままのジョギングでは、口内が乾燥しがちで、空気中の菌をそのまま体内に取り込む危険も考えられます。
二酸化炭素を吐ききることがポイント
2回吸って2回吐くことを意識しすぎると、呼吸が辛くなってしまうことが。ジョギングでは、走るリズムに呼吸を合わせるとリラックスできます。最大のポイントは、体内の二酸化炭素を口から出しきること。そうすれば、自然にたくさんの酸素を吸うことができるのです。ジョギング中は吐くことを意識すると良い呼吸になります。
腹式呼吸はなぜいいの?
運動には有酸素運動と無酸素運動があります。筋トレやダッシュは無酸素運動、持久系のジョギングは有酸素運動になります。有酸素運動は、その名の通り酸素を使う運動。腹式呼吸をすることで、たくさんの酸素を肺の奥まで入れられるため、ジョギングに効果的です。
腹式呼吸の基本は腹筋
人は日常生活の中では、胸式呼吸をしています。ただ息をしているだけの場合、体内には20%程度の酸素しか届きません。これではジョギング中、酸素不足に陥ります。体内の二酸化炭素を思い切り吐き、酸素をたっぷり吸い込むためには、腹式呼吸が有効。最初は静止状態で試してみて。お腹が大きく動けば成功、マスターして軽快なジョギングを。
有酸素運動に酸素は不可欠
有酸素運動では糖質、脂質が酸素と共に消費されてエネルギーを作りだし、体を動かします。ジョギングは有酸素運動ですから、走るためのエネルギーを作る酸素が必要になります。腹式呼吸を使って、体内に新鮮な酸素をより多く取り込むことで、質の良いジョギングをすることが可能になるのです。