LSDトレーニングとは
LSDトレーニングとは、ゆっくりとした速度で長距離を走るトレーニングです。初心者から上級者まで心肺機能や筋力アップ、疲労回復などさまざまなメリットが。正しいフォームで一定の速度を守って走りましょう。
楽しく走ることから始めたい初心者や、記録を伸ばしたい中・上級者までそれぞれのレベルに応じた効果が得られるのが、このLSDトレーニング。長距離をゆっくり走ることで、基礎体力をつけたり、長距離への不安をとったり、疲労回復効果も得られます。
LSDトレーニングとは
LSDとは「Long Slow Distance」の略で、長距離をゆっくりとした速さで走るトレーニングです。ゆっくりとした速さで長時間走ることで、有酸素運動の能力の向上をはかります。
ジョギングとは違うの?
LSDでのペースは「ジョギング」よりもさらにゆっくりとしたペースで、1kmを7~8分で走る速さが目安。走りながら息切れすることなく会話ができるくらいのペースです。「距離走」は目標としているペースやそれより少し遅いペースで一定の距離を走り抜くトレーニング。そのペースを守って走るトレーニングが「ペース走」ですが、LSDは余裕を感じるくらいゆっくりのペースをしっかり守って続けていくことに意味があります。
LSDトレーニングの方法は?
初心者でも取り入れやすいトレーニングですが、正しい方法で行わないと効果を得られませんので常に意識してトレーニングしましょう。まず、正しいフォームで走ること。フォームが崩れないように、速く走るときと同じフォームで走ることがポイントです。そして必ずペースを守ること。ゆっくりとずっと同じ速度で走ることで効果を得られるトレーニングです。できれば信号待ちなどで止まらないようなコースでトレーニングを行いたいところ。距離よりも90分以上を目標に徐々に走る時間を延ばしていきましょう。
LSDの効果って!?
そんなにゆっくり走って得られる効果とはいったいどういうものなのでしょう。まず長距離をゆっくり走ることで、距離感つかみ、長距離を完走できる自信をつけることができます。そのほかに初心者から上級者まで、下記のような効果が得られます。
毛細血管が発達する
運動不足の方やランニング初心者の方は、身体のすみずみまで血液を運ぶ毛細血管があまり発達していません。LSDトレーニングのようにゆっくり走ることで、毛細血管は発達しやすく、経路が拡張するといわれています。毛細血管が発達することによって身体中に効率よく酸素が運ばれるようになるのです。普段からランニングトレーニングを行っている中・上級者も定期的にLSDトレーニングを取り入れることによって疲労回復効果が得られます。
脂肪燃焼効果がある
ランニングで速く走ると糖質が、ゆっくり走ると脂肪がエネルギーとなる比率が高まります。LSDトレーニングではゆっくりと走るため、脂肪の方をエネルギー源とする比率が高くなるので、脂肪燃焼効果が期待できるのです。
遅筋が鍛えられる
筋肉には遅筋と速筋とがあり、遅筋というのは収縮速度が遅い筋肉繊維のことです。収縮速度が遅いため、パワーは小さいのですが、疲労しにくく持続力があるのが遅筋。LSDトレーニングによって遅筋が鍛えられるので、持久力アップにつながります。