ランナー必見のカラダづくりメニュー①:基本ストレッチ14選
ランニングに挑戦したはいいものの、「筋肉痛がひどい」「疲れが抜けない」といった悩みごとを抱えている方も多いのではないでしょうか?ランニングを継続的に行っていくには、体のコンディショニングが思いのほか重要なのです。そこで、ランナーのためのカラダづくりについてご紹介したいと思います。第1回のテーマは、「基本ストレッチ14選」。プロのトレーナーさんから、具体的なメニューを手取り足取り教えていただこう!という企画です。体験者として手を挙げてくれたのは、アンバサダーの下田さん。高校時代からの陸上経験者ということで、モチベーションもMAXです!
訪問先は、スポーツ関係者の間では超がつくほど有名な「八王子スポーツ整形外科」さん。一般のスポーツ愛好家からオリンピック選手までが、トレーニングやリハビリ目的で通う日本屈指のクリニックです。
教えてくださるのは、八王子スポーツ整形外科のアスレティックトレーナー、稲川祥史さんです。稲川さんもまた、陸上長距離をバックボーンにしています。
スタティックストレッチで、疲労回復と柔軟性アップを
ストレッチは大きく2種類あります。まずは、いわゆるストレッチと聞いて思い浮かべる「スタティックストレッチ」。静的ストレッチとも言い、反動をつけず、ゆっくりじわーっと筋肉を伸ばします。日頃のコンディショニングや、ランニング後のクールダウンに適しています。カラダをリラックスさせ、疲労回復を早める効果があります。また、関節の可動域を広げられるので、正しいランニングフォームを身につけるうえでも重要です。今回は、ランニング初心者でもとっつきやすい基本ストレッチということで、このスタティックストレッチをメインにご紹介します。
もうひとつは「ダイナミックストレッチ」。脚や腕を振り、反動をつけることで、柔軟性を高めます。筋肉が急に伸ばされたり縮んだりと、一気に刺激が入るので、走る前のウォーミングアップに最適です。一方で、神経を目覚めさせる効果があるので、就寝前にやるのはおすすめしません…!ダイナミックストレッチについては、また別の機会にご紹介したいと思います。
ではさっそく、14の基本ストレッチを稲川さんより伝授いただきます!
1 ももの内側のストレッチ
TARGET:内転筋、ハムストリング
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 両脚を大きく開き、背すじを伸ばした状態で床に座る。 STEP② 上半身を前方に倒していく。
POINT 骨盤を立てながら行いましょう。背中が丸まってしまうと、ももの内側をしっかり伸ばすことができません。
2 ももの裏側のストレッチ
TARGET:ハムストリング
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 片脚を伸ばす。反対の脚は折り曲げ、足の裏を太ももにつける。 STEP② 上半身を前方に倒していく。伸ばす脚と反対側の腕を伸ばし、つま先を触る
POINT 骨盤を立てながら行うこと。背中が丸まらないように注意しましょう。体が硬く、つま先に手が届かない人は、お尻の下にクッションを敷くのもOKです。
3 おしりのストレッチ
TARGET:大臀筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 片脚を伸ばした状態で、反対側の脚を曲げ、足首を太ももの上にのせる。 STEP② 伸ばした脚を、片ひざを立てるようにして折り曲げていく。
POINT 背中は反らず丸めず、まっすぐな姿勢をキープしてください。背中が丸まりやすい方には、次のように寝た状態で行うの方法がオススメです。
STEP① 仰向けに寝た状態で片ひざを立て、反対側の脚の足首を太ももにのせる。 STEP② 片ひざを立てている脚の太ももの裏側に両手を回し、上半身へ引き付ける。
4 脚のつけ根のストレッチ
TARGET:腸腰筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 脚を前後に大きく開き、後ろ脚のひざを床につける。背すじを伸ばし、前脚のひざに両手を置く。 STEP② 背すじを伸ばしたまま腰を前方に突き出す。後ろ脚のつけ根が伸びるイメージ。
POINT 上半身は丸めず、反らず、まっすぐ上方へ伸ばしましょう。このとき、前脚は膝が深く曲がりすぎない位置にします。
5 ふくらはぎのストレッチ
TARGET:腓腹筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 脚を前後に開く。前脚のひざは軽く曲げ、後ろ脚のひざは伸ばす。 STEP② 腰を前に出すイメージで上半身を前方に傾け、両手は前脚のももに置く。後ろ脚のふくらはぎからひざ裏にかけてを伸ばす。
POINT ふくらはぎがしっかり伸びるよう、後ろ脚のかかとが浮かないようにしましょう。
6 ヒラメ筋のストレッチ
TARGET:ヒラメ筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 片ひざを立てて座り、両手をひざに置く。 STEP② 上半身を前方に傾け、ふくらはぎの下部を伸ばす。
POINT 座った場合も同様です。後ろ脚のかかとが浮かないように気をつけましょう。
7 太もも前面のストレッチ
TARGET:大腿四頭筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 体がふらつかないよう壁に手をつく。反対側の脚の足首を持つ。その際、ひざは前方に突き出す。 STEP② 足首を持ったまま、ひざを真下へ移動させる。
POINT 両ひざは閉じ、太ももの前面がしっかり伸びるよう意識します。
8 内もものストレッチ
TARGET:内転筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 両脚を左右に開く。つま先は外側45度に向ける。 STEP② 腰を落とし、両手で両ひざを押し広げる。
POINT 両ひじを曲げず突っ張り棒のようにすると、股関節(内転筋)を伸ばすことを意識しましょう。
9 もも裏のストレッチ
TARGET:ハムストリング
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 片脚を少し前に踏み出し、かかとを床につけ、つま先は浮かせる。 STEP② 前脚のひざを伸ばしたまま後ろ脚のひざを軽く曲げ、上半身を倒す。お尻を後ろに突き出すイメージ。交差する側の手でつま先を持つ。
POINT 前脚の太ももの裏側を伸ばします。背中が丸まらないように注意してください。
10 もも裏のストレッチ(別バージョン)
TARGET:ハムストリング
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 脚を交差させる。 STEP② 前脚のひざは軽く曲げ、後ろ脚のひざを伸ばしながら前屈する。
POINT 後ろ脚のももの裏側を伸ばします。
11 おしりの外側のストレッチ
TARGET:大腿筋膜張筋,中殿筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 脚を交差させる。 STEP② 前脚のひざは軽く曲げ、後ろ脚のひざを伸ばしながら、上半身を横に倒す。後ろ脚のもも外側からお尻にかけてが伸びる。
POINT ランナーひざ(腸頸靭帯炎)の予防に効果的なメニューです。上半身は真横に倒します。前方に倒さないこと。正面から見たときに、後ろ脚と上半身が「くの字」になるイメージです。
12 胸部のストレッチ
TARGET:大胸筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 横向きに寝て、天井側の脚を曲げる。両手を合わせ、前方に伸ばす。 STEP② 天井側の腕を背中側に大きく回転させる。顔も一緒に後ろを向く。回転させる腕のつけ根(大胸筋)を伸ばす。
POINT 脚が浮かないように行いましょう。
13 腰背部のストレッチ
TARGET:広背筋,外転筋群
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 横向きに寝て、天井側の脚を曲げる。両肩・両腕を床につける。 STEP② 曲げた脚のひざを床側へ押さえる。お尻から腰にかけてを伸ばす。
POINT 両肩を床に固定したまま行ってください。
14 背中のストレッチ
TARGET:広背筋
SET:20〜30秒×1〜3セット
STEP① 脚を肩幅に開き、両手を組んで真上へ伸ばす。手の平は上へ向ける。 悪い例
POINT 腕を上に向かってしっかりと伸ばすことで効果が高まります。身体を左右に傾けるとさらに伸ばすことが出来ます。
今回協力してくれたところ
八王子スポーツ整形外科
〒192-0085 東京都八王子市中町5-1 八王子中町ビル3・4・6F
(スポーツクリニック)TEL : 042-626-0308
(メディカルフィットネス)TEL : 042-625-5733
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