【パソナグループ】パソナグループ主催 アスリート向けセカンドキャリア支援講座『あなたが次に輝く場所へ』
競技は『人生の“全て”』ではなく『人生の“一部”』
東京2020大会代表決定戦に出場し今秋引退を発表した 元ビーチーバレーボール選手 草野歩が登壇!
アスリートの「ハイブリッドキャリア(デュアルキャリア)」「セカンドキャリア」について考えるウェビナーを開催
開催日時:12月17日(金)13:00-17:00
会場:オンライン配信
▲元プロビーチバレーボール選手 パソナグループ所属 アスリートコーチ 草野 歩
▲日本体育大学コーチングエクセレンスセンター 矢野 広明
▲元ボリビアプロサッカー選手 菊池 康平
▲参加者(元プロトライアスリート)
▲参加者(7 年後のオリンピック出場を目指す大学 4 年生)
東京2020大会が終わり、今後の競技生活のあり方や、引退後のライフプランについて考えるアスリートが増えています。一方、現役生活中は競技のみに集中し、セカンドキャリア等に関する十分な情報収集ができなかったことで、今後のキャリアに不安を抱える人も少なくありません。
そしてこの度、株式会社パソナグループは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向け競技活動に取り組んだ選手をはじめとする、アスリート向けセカンドキャリア支援講座『あなたが次に輝く場所へ』を12月17日(金)に実施いたしました。
パソナグループに所属するアスリートコーチであり、日本体育大学大学院(博士後期課程)にてコーチング学を研究している元ビーチバレーボール選手 草 野 歩(くさの あゆみ)や、日本体育大学コーチングエクセレンスセンター 矢野 広明 (やの ひろあき)氏、株式会社パソナ 元ボリビアプロサッカー選手 菊 池 康平(きくち こうへい)が登壇。7年後ビーチバレーボールでオリンピック出場を目指す大学生4年生や、1か月前に引退し今後のキャリアについて考える元プロトライアスリートなど、6名が参加しました。
第一部「セカンドキャリア支援講座 ~セカンドキャリアを歩み始める勇気~」<スピーカー>株式会社パソナグループ アスリートコーチ 草野 歩
元ビーチバレーボール選手 草野 歩は、今年5月に行われた東京2020大会代表決定戦に出場。今秋に引退を発表しました。現役時代から日本体育大学大学院(博士後期課程)にてコーチング学を研究、パソナグループに所属、とトリプルキャリアを実践していた草野から参加者へ質問を投げかけてセミナーが始まりました。
Q.セカンドキャリアのイメージを教えて下さい
A.(参加者より)大変そう、厳しそう。「社会」と聞くとハードルが高い。やってきたことを仕事に活かしたいが、そんな簡単ではないと思う。
その後、自身の経験談をお話しました。
草野「競技一本の時は、練習→試合→結果→反省→練習→というサイクルの毎日でした。この時私は、『常の競技のことを考えていないと勝てない、結果を残さないといけない』と大きなプレッシャーを抱えていました。そんな時、知り合いから『大学院に行ってみないか』と声をかけられ、『競技以外のことをやってみよう!』と30歳の時に大学院への入学を決めました。『競技力を上げたい、パフォーマンスを上げるために活かしたい』という想いが強かったと記憶しています。一方で、勢いで始めたところもあったため『試合で本当に勝てるか、トレーニングしなくて大丈夫か』と不安もありました。しかし実際は、年齢関係なく仲間と・友人と一緒に勉強することで、新たなコミュニティができ、様々なことを学びました。また、学校の友人に悩みを打ち明けることで、競技と学業とのバランスが保つことができ、集中して競技に打ち込めるようになりました。
EUガイドラインには、デュアルキャリア(ハイブリッドキャリア)に対し、『アスリートは、アスリートである前に人である。その人の自立や成長というところが重要である』という内容が記されています。競技のパフォーマンスや結果については触れられていません。人生には、競技(スポーツ)と並んで追い求めるべき価値があるのです。また、デュアルキャリアが競技にどのように有益なのか、ということがまとめられています。例えば、相対的な人間形成やストレスに対する対処法、タイムマネジメントの向上など。また、引退後の自己喪失(バーンアウト)の予防にもつながるといわれています。海外ではデュアルキャリアは増えてきているものの、日本は2017年頃からでありまだまだ事例は少ない状況です。私も始めた当初『もう引退するの?』と言われたこともありました。しかし今は、デュアルキャリアを実践して本当によかったと思っています。 競技は人生の“全て”だと思っていましたが、人生の“一部”なのだと感じました。現在は、大学ビーチバレーボールリーグ戦の発足やアスリートキャリアメンターの活動、博士号の取得、コーチ育成に携わることが目標です。
◆第二部「今後のキャリアにも活きるコーチングスキル」
<講師・ファシリテーター>日本体育大学コーチングエクセレンスセンター 矢野 広明氏、株式会社パソナグループ アスリートコーチ 草野 歩
アスリートは引退後のキャリアとして「コーチ」の道へ進む人も多くいます。第二部では、日本体育大学コーチングエクセレンスセンター 矢野 広明氏によるコーチング学についての講義と、アクティブ・ラーニングを行いました。
矢野氏「『challenge』をテーマとし、次に輝く場所に行くための挑戦の一助となる時間にしていきたい。実際にワークを行い、経験を通して新たな気づきを得てもらいたい。そしてその気づきを大切にしてもらいたい。」
実際のシチュエーションに見立てて、グループワークを実施。お互いが意見を出し合いました。
参加者「いろんな視点をもつことが大切だと思いました。コーチングの難しさを痛感しました。選手以上に視野を広げ、理解したり気づいたりすることが必要だと思いました。」
◆第三部「働きながら競技を続ける」<講師>株式会社パソナ スポーツメイト事業責任者 菊池 康平
第三部では、株式会社パソナ 元ボリビアプロサッカー選手 菊池 康平(きくち こうへい)から、アスリートのセカンドキャリアに関するパソナグループの取り組みを説明。その後、参加者に本講座に関する感想をいただきました。
参加者からの感想(一部)
7年後ビーチバレーボールでオリンピック出場を目指す大学生4年生
「正直、まだキャリアに関して深く考えられていませんが、今後何があるかわかりません。これからの競技生活を通じて、仕事についても考えていきたいと思いました。コーチングのワークを行った際、自分の想いがうまく伝えられない、という気づきがあったので、今から改善していきたいです。」
元プロトライアスリート
「他の競技の人と話す機会は少ないので、貴重な時間でした。現役時代コーチもしながらトライアスロンの選手として活動していましたが、コーチとしての目線や会話の仕方、様々なやり方があるということが整理でき、大変勉強になりました。草野さんが現役時代から引退後のことも見据えて活動していたことを知っていたため、大変興味があり、今回参加できてよかったです。自分が今後どのような道に進もうか考えつつも動き方がわからなかったのが本音です。今回の講座で様々な働き方をしているアスリートの方たちのことも聞けたので、視野を広げて今後のキャリアについて改めて考えていきます。」
元ビーチバレーボール選手
「デュアルキャリアの文化が日本のなかで広まってほしいと思いました。選手だけではなく指導者ももっと知識をもつべきだ、と思いました。」
登壇者の感想
矢野 広明氏
「スポーツを続けているので、オリンピックを目指すことがどれだけ大変なことかわかっています。私自身、見るスポーツも好きで、東京2020大会でも大変心を動かされました。皆様にはそれだけ多くの人たちにパワーや感動を与える力があります。そんな皆さんは社会で必ず活躍できると思っています。そのために、私達でサポートできることがあれば支援していきたいです。」
菊池 康平
「今日参加いただいた皆様は、アンテナを張って情報収集をしようと考えている人たちだと思います。今、私の周りで選手を引退してキャリアについて悩み、相談をしてくる人が増えています。なるべく現役の時から視野を広げていくことの大切さを伝えていきたいと思っています。アスリートの方々は、必ず『セカンドキャリア』がきます。その時に一人ひとりが輝けるよう支援していきたいです。」
草野 歩
「好きなこと、興味があること、得意なことを見つけてそこに対して一歩踏み出す、それが自分の未来をつくっていきます。私は、自分の経験や知識をさらにのばし、スポーツを通じた人材育成を行うことで、今後の日本のスポーツ界に貢献していきたいです。」
開催概要
日程:2021年12月17日(金)13:00~17:00
場所:オンライン(ZOOM)にて
内容:
第一部「セカンドキャリア支援講座 ~セカンドキャリアを歩み始める勇気~」
<スピーカー>株式会社パソナグループ アスリートコーチ 草野 歩
第二部「今後のキャリアにも活きるコーチングスキル」
<講師・ファシリテーター>日本体育大学コーチングエクセレンスセンター 矢野 広明氏 /株式会社パソナグループ アスリートコーチ 草野 歩
第三部「働きながら競技を続ける」
株式会社パソナ スポーツメイト事業責任者 菊池 康平