レース1週間前からレース後までの糖質の摂り方



長距離ランナーにとって、糖質は非常に重要で必要なエネルギーです。糖質の上手な摂り方がスタミナアップにつながり、疲労回復、けが防止、ひいては選手寿命にまで関係してきます。

運動には様々な形式があり、種目によっても消費エネルギーや運動様式の経路が異なりますが、長距離を走るランナーに最も必要な栄養素は「糖質」です。糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素のうち、直接エネルギー源として燃えるのは主に糖質と脂質です。糖質は肝臓、および筋肉中にグリコーゲンとして貯蔵されますが、このグリコーゲンの貯蔵量を最大限に増やすことにより、持久力を強化できます。レース中にもスタミナ切れしないための効果的な補食として、またレース後の体力回復にも重要な働きをする「糖質」は、積極的に取り入れたい栄養素です。

レース前には「グリコーゲン・ローディング法」を取り入れて

糖質は肝臓、および筋肉中にグリコーゲンとして貯蔵されますが、この筋グリコーゲンの貯蔵量を最大限に増やすことにより、長距離走に必要不可欠な持久力を強化できます。その方法は「グリコーゲン・ローディング法」と呼ばれ、現在は古典的な方法と、それを元にアレンジされた改良型の2種類があります。

古典法

古典法はレース1週間前より行います。週の前半は低糖質食を摂るとともに、激しいトレーニングを行って筋グリコーゲンを枯渇させます。後半からレース当日まで高糖質食を摂り、リバウンドを利用して体内のグリコーゲンを約2〜3倍蓄積させます。しかし食事制限が極端過ぎるため体調を崩しやすく、疲労感を感じるなど体への負担が大きいのも確かです。体質に合うかどうか個人差があるため、レース前に数回試すなどの必要性があるでしょう。

改良法

改良法は古典法と同じくレース1週間前から行いますが、激しいトレーニングを行って筋肉中のグリコーゲンを枯渇させるのではなく、トレーニング時間と強度を徐々に落とします(テーパリング法)。そして食事は古典法と同じように、ローディング期間の前半では低糖質食にして後半に高糖質食にする方法と、前半は炭水化物を約350g含む混合食にして、後半では70%高糖質食とする方法があります。この改良法は古典法と比べると疲労が少なく、古典法と同じぐらい筋肉中にグリコーゲンの蓄積を行えることが明らかにされています。

具体的な糖質の摂取方法とは

高糖質食期間の食事は、ご飯やパン、麺類、いも類、果物などの複合炭水化物を多く摂る必要があります。例えば、ご飯は丼1杯250gで79.3gの糖質が含まれていて、それに相当する糖質はパンなら6枚切り3枚、うどんならゆでたもの390g(約1玉半)となります。じゃがいもやさつまいも、さといもなどのいも類もでんぷん質の糖質を多く含んでいます。しかし、食べきれなかったり消化不良を起こしたりする可能性があるため、消化の良い形で、数回に小分けして摂取するのが良いでしょう。また砂糖は消化吸収が良く、2~6時間の短時間でグリコーゲンの再合成が行われます。調味料として使用したり、砂糖を使用した菓子を間食として摂取したりするなどして、上手に組み込みましょう。

試合当日の食事方法やレース中の糖質の摂り方

レース直前に摂る食事の最後の最後まで、糖質は大切なエネルギー源となります。エネルギーを効果的に使えるよう、食事のタイミングや内容を把握しましょう。

レース当日の朝食は、糖質を中心に開始時刻から逆算して3〜4時間前までに

レース当日の朝食は、開始時刻から逆算して3〜4時間前までに済ませます。食事内容は即エネルギー源となる糖質中心のメニューとします。具体的にはおにぎりや餅、うどんなどの消化の良い食材です。可能であればなるべく軟らかく調理して、消化吸収に負担をかけないようにしましょう。さらにもう少し食べられる余裕があれば、試合開始1時間前に100%オレンジジュースやバナナ、エネルギーゼリーなどを補給し、血糖値を高めておくとよいでしょう。

レース中は即エネルギーとなるものを

レース中の補食はスタミナ切れを防止するために、こまめな栄養補給を行います。スタミナを切らせないようにするには、走ることにより失われたグリコーゲンを補給するために、体内で再度グリコーゲンを作り出す能力が必要となります。果汁100%のオレンジジュースやグレープフルーツジュースは、一時的にグリコーゲンの分解を抑制し、合成を促進する働きを持つクエン酸を含んでいるので有効な補食です。

レース後はリカバリのための摂取を

レース後はなるべく早い時間に栄養補給を行いましょう。筋グリコーゲンだけでなく、ビタミンやミネラルなどの栄養素も消費されているため、栄養補給をして身体の速やかな回復をすることが望ましいとされています。

筋グリコーゲンの回復には糖質だけでなくたんぱく質も

筋グリコーゲンの回復に関しては、炭水化物とたんぱく質を一緒に摂ることで炭水化物だけを摂取した時よりも多くなるという報告もされています。また24時間以内に、体重あたりで摂取した糖質量が多いほどグリコーゲンの回復が早いことも明らかになっています。ご飯には炭水化物だけでなくたんぱく質も含まれているので、おにぎりはお勧めです。しかし、レース直後にすぐ食べられるかというと、すぐに固形物は無理という選手もいます。そんな時は持ち運びも楽で手軽にとれるゼリー飲料もお勧めです。

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